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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅦ章【セカイノオワリノタイドウ】
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アカノの失態と失敗


「おいおいおい・・・【勇者】が出張ってくるとか・・・聞いてねぇぞ?」


「【勇者】ですか・・・ただの冒険者であれば都合がよかったのでsが・・・」


そう言って2人は警戒度を上げたかの様に臨戦態勢に移行する

私も当然、それに倣い対峙する構えを取るが・・・彼女達は以外にも戦闘態勢に入らない


「アカノン~!!何やってるの?」


「カラミトルさん、少し待ってください。」


無邪気にも私に近づこうとするカラミトルを制し、ロザンワは私たちを眺める

そして、彼女の背後にある王城を見つめた後にフゥと息を吐いた


「・・・成程、つまり・・・貴方方こそが【狂笑道化団】なのですね?」


「「「?!!!」」」


私たちを睨みつけながら一気に魔力を開放した彼女の圧力は、以前とは比肩できない程に濃密な魔力を纏わりつかせる


「【聖女】、【鎚の火で踊る男】・・・そして【剣神】。人族で最高権力を持つ宗教の王と人族領で最高の武器を創造する男と人族領で最高戦力を携える女・・・貴方方がやろうとした事を貴方方自身に体感していただきましょう。」


そういうが否や、一気に数百の炎の矢が私たちに降り注いでくる


「ロザンッチ?!!」


「カラミトルッ!!彼女たちは敵ですっ!!あの国を焼き払おうとしたのですっ!!」


「?!!」


炎の矢が絶え間なく降り注ぎながらもカラミトルに自分の推測を正しいかの様にロザンワは叫ぶ

勿論、それは正しいのだけれど・・・

私は降り注ぐ炎の矢を回避しつつ反撃に繰り出そうとすると後方から【狂信】が口を開く


「これだけの数が揃えば炎の矢も面倒ですね・・・【神ノ盾(アイギス)】。」


彼女がスキルを発動させた瞬間、全ての炎の矢は透明な障壁に挟まれたかの様に私達に辿り着く事無く弾かれていく


「私は【聖女】です。神のご加護は全てこの身に宿しております。」


【狂信】は涼し気な表情を浮かべてそう宣言する


「だったら・・・これはどうかなぁ~?!!!」


私達の一瞬を突き、カラミトルが拳で透明な障壁を殴りつける

だが、拳による打撃も通らない様でヒビ一つ付ける事は出来なかった


「うぅぅ・・・ずるいよぉ~!!!」


そう言って悔しがるカラミトルを尻目に【狂信】は王城を指さす

その意図を理解した私は・・・未だ踏ん切りをつけないでいる


「【狂炎】様、どうしました?!!今こそ【狂乱】様の願いを叶える時ですよ!!!」


【狂信】はそう言って私を焚きつけようとする

分かっている・・・分かってはいる・・・

クロノに捨てられない為には・・・此処で王城を破壊しなければならない

だけど・・・それが正しい事だとはどうしても思えない

クロノの傍に居れば他はどうでも良いと思えたはずなのに・・・今はその気持ちが薄れてきている気さえする


「っ?!!・・・【狂炎】っ!!!いい加減にしなさいっっ!!!」


「・・・うあぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」


突然の恫喝を受け、最早思考を捨てて『飛炎斬』を王城に向け連続発動させるた

その瞬間、【狂信】は歓喜の表情を浮かべて、【狂戒】は俯いているのが窺えた


「っ?!!」


彼らの表情を見た瞬間、刹那に脳裏にある単語がよぎる



間違えた



多分・・・今、私は間違えてはいけない岐路で間違えてしまった


「ま・・・待ってーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」


必死に手を翳すも、発動した私自身のスキルは消えはしない

私は致命的な間違いを犯し、思わず涙ぐみそうになる

そんな私を嘲笑うかの様に『飛炎斬』は王城に襲い掛かっていくその瞬間、


「【悠久ナル凍消】」


私のスキルは一斉に凍り付いていく

その光景を見た瞬間、安堵すると同時にロザンワの方へ視線を向ける

すると・・・疲労した様子ではあるものの毅然と立ちはだかる姿が私の瞳に映し出されていた


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

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