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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅥ章【タトエセカイガオワッテモ】
458/640

クロノへの紹介と招待


『・・・しかし【鎚の火で踊る男】も【狂笑道化団】に入っておるとはのぉ。』


ルナエラが深刻な表情を浮かべながらそう呟く


「え?それって・・・」


『ん?ゴーガンじゃろ?奴は人族領きっての最高の鍛冶師と言われた男じゃ。』


思わぬ情報を得て、ルナエラに説明を求める

鍛冶師というからには強くは無いかもしれないが・・・情報は多いにこした事は無い


彼女曰く、エンチャント付与の術式を開発した人族領最高の鍛冶師だったらしい

エンチャント付与が人族発祥という事にも驚きはしたが・・・それ以上に驚いたのはゴーガンの強さだ

若い頃は冒険者をやっていたそうで元々はS級パーティーに所属していたらしい


「・・・という事は彼の戦力も馬鹿には出来ないね。」


『それどころか警戒して然りじゃろうな・・・。それに奴が【狂笑道化団】のメンバーにも武器を造っているとすれば・・・正直警戒するだけじゃあ足りないのぉ。』


確かに・・・エンチャントを付与させた究極とも言える武器を造るS級冒険者だ

どう考えても舐めてかかれる相手じゃない


『・・・取り敢えず今聞いた事は人族の王達には伝えないでおく。』


「・・・いいの?」


『こんなことを伝えれば愚かな王がクロノスへ決起せんとも限らん。言わないにこした事は無い。』


まぁ確かに・・・

そうなればどう考えても人族領からすれば最悪の悪手ともなり得る

僕は彼女の言葉に頷き、了承の意を表した


『ところで・・・じゃ。【狂笑道化団】に対抗するメンバーは決まってるのか?』


「うんまぁ・・・一応って感じかな?」


正直にそう告げると彼女は言いにくそうに言葉を詰まらせながら再度口を開く


『であれば・・・人族からも推薦したい人材が2人居る。候補でも良いから検討して貰えんか?』


そう言われてピンときた

恐らく【勇者】の2人だろう・・・

どうやら表情に出ていたそうでルナエラは頷きながら言葉を続ける


『クロノの推察の通り、ロザンワとカラミトルの2人なのじゃが・・・。彼女達も【狂笑道化団】3人を相手に生き延び、重症も負っておらん。そちらにいらっしゃる【真祖】様曰く・・・【魔王】にも引けを取らんと聞く。』


ルナエラにそう告げられブロウドさんの表情を見るとにこやかに頷く

ブロウドさんがそう言うのならば間違いないのだろう・・・


「・・・本人たちは了承するの?」


『する・・・というよりも、【宝珠】から見えない場所でアピールしておる。』


「・・・・・・」


姉さんの友人で【魔王】並みの実力者であるのならば一考の余地はある

希望的観測ではあるけれど、それで姉さんが正気に戻る可能性が0.1%でも上がるのならば前向きに検討しても良い


「・・・分かった。今から話し合いに戻るけれど、僕個人としては異論はない。また夜に【宝珠】に連絡するけれど、それでもいいかな?」


「問題無い。・・・それではまた連絡を待つ。」


そう言って【宝珠】での通信を切り、話を聞いていたであろう皆へ視線を向ける

大多数が不満とまではいかないが困惑の表情が見て取れた


「【勇者】2人に関しては・・・1度僕の考えたメンバーを伝えた後に考えよう。」


そう言って僕は会議を続けようとすると・・・ファスミーヤさんが手を上げる

僕が視線で承諾すると彼女は立ち上がる


「・・・申し訳ないけれど私は行く気は無いわ。私は【真祖】・・・ブロウドの様に変革を推進している訳でも無いしソテルアスの様に今に固執している訳でも無い。世界は流れる時に流れ、立ち止まる時に立ち止まる・・・それが自然の摂理よ。無理にどちらかに固執する気なんて・・・ない。」


そう言って着席をする

周りの皆はザワザワし始めたが、僕が彼女の名を挙げた時の表情からして充分に有り得る事だと感じていた


(これで【勇者】の1人は確定、かな?)


僕は内心でそう呟きながら言葉を続けた


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