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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅥ章【タトエセカイガオワッテモ】
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クロノと来訪と来報


『全く・・・少数精鋭とは厄介なものだ。』


「間違いない。こちらが守るべきモノがるなら猶更、ね。」


そう答えながら、【狂笑道化団】への対策を思考する

僕が彼らなら分散し、同時に攻撃を仕掛けるだろう

何故ならその方が『面白い』から


だが相手が打つ手段としては袋の鼠作戦が使えない今、一点集中か分散かのどちらかである事は間違いないだろう


(やっぱり一点集中は無いな。)


一点集中で相手が動けばその国は亡ぶだろうが、その後の足取りは比較的掴みやすい

ましてや僕や人族が戦力を分散させていれば一気に囲まれるリスクも生じる

そう考えればやはり分散して同時に襲撃を掛けるのが奴ららしいだろう


(まぁそこに付随して僕に対しても襲撃も行うだろうな・・・。)


どんな編成かは知る由もない

だが姉さんやヴァリアは僕の元に現れそうな気がする


「・・・ルナエラ、相談したい事があるんだけど。」


そう言って人族の身でありながら膨大な魔力を使用する宝珠越しに彼女に魔力を使用させながら長々と相談事を持ち掛けた



「・・・と言う訳で、残るは【狂笑道化団】のみとなった。」


そう言って全員の顔を見渡す

誰も彼もが油断したかの様な表情は見せず、士気が高い事も窺える

僕はその表情に内心満足しながらも次にとるべき方向性に対し口を開く


「昨晩、旧知の人族から連絡があった。どうやら奴らは纏めて数カ国にも及ぶ人数を一斉に滅ぼしたらしい。」


そう告げると場に動揺が走る

奴等は神出鬼没であり、人族領魔族領の括り無く兎に角滅ぼす事を是としている

その事を把握してもらう事で次の方針に対して口を開きやすい


「奴らは何処にでも現れ、何処から滅ぼそうとしても問題無いと考えているんだ。奴らの行動理念は2つ・・・この世界を滅ぼす事と面白い事だ。」


「・・・その理念は厄介ですわね。」


ファーニャがそう言葉を零す

僕は彼女の言葉に頷きながら再度口を開く


「そうだね・・・こんな狂人はさっさと退場して貰いたいものだけれど根城も人員も分からない以上、最善手ではないにしても対策を立てる必要がある。」


「そんな貴方に根城へご招待いたしますよぉ~。」


「「「?!!!!」」」


会議室後方から突如声が響き渡る

一斉に声する方へ視線を向けると・・・黒髪黒目のやせ型の男がにやついた表情で立っていた


「・・・サイクス。」


【狂笑道化団】の団員にして、【暴喰ノ口】を霧散させた異物とも言える存在がそこには居た

皆は視認すると同時に一斉に臨戦態勢へ移行するが、サイクスは微動だにせずにただ不快な笑みを浮かべている


「おやおやおやぁ~・・・客人に対して刃物で歓迎するとは・・・蛮族はやはり違いますねぇ~?」


「・・・お前は招かれざる客というヤツだからね。不審者には相応の対応をしなければただの愚か者だろ?」


「これは手厳しいですねぇ。」


そう言いながらニヤニヤするだけで余裕の表情を崩さない

このままコイツを殺しても害はないか・・・と考えた所でサイクスが口を開く


「本日は戦いに来たのではなくぅ、私たちの根城へご招待に参りましたよぉ。」


「・・・招待?」


僕がサイクスの言葉を反芻すると同時にマリトナがサイクスに襲い掛かる

彼女のスピードがサイクスよりも格段に速く、回避する隙すら見当たらないなかったにも拘らず・・・彼女の剣がサイクスの手に触れると同時に剣は跡形もなく霧散していく


「おやおやおやぁ~・・・まさか攻撃されるとは思いませんでしたよぉ~。」


「マリトナ下がれ。」


噓つけと心の中で思いながら彼女を制止する

彼女は手に持っていた筈の短剣が手から霧散した事の動揺しながらも大人しく下がっていく


「・・・サイクス、君達の城に招待してくれると言う話だけど。」


「はいはいはぁい。仰る通りですよぉ~。」


そう言ってニヤツキながら返答する彼に僕は言葉を続ける


「折角だけど断るよ。」と・・・


いつも有難う御座います!!

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