表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅥ章【タトエセカイガオワッテモ】
446/640

ファスミーヤの意見と理解


「で、先程の神を憑依したクロノ君が何故襲って来なかったという話だけどね。」


「そうよっ、貴方が来た瞬間に動きを止めた・・・何故なの?」


まさか彼が神をも従わせる、コントロールする事が出来るのではないか?という疑念が晴れない

もしそうならば・・・彼の言う進化への大きな材料になってしまう

けれど私の思惑に反してブロウドは再度首を横に振る


「ファスミーヤ、残念だけど君が思っている様な事実は無いよ。神への対処は簡単だ・・・()()()()()()()()()。」


「・・・どういう事?」


「言葉の通りさ。神を前にして攻撃をすれば攻撃され、何もしなければ勝手に消えていく・・・そういうスキルなんだよ。」


そう言われて思い返すと・・・ソテルアスを助けるために私はアレに攻撃を仕掛けた

だからこそ反撃を喰らったのだろうか?

ソテルアスはどうだろうか・・・?私は見ていないが正気を失っていたかの様な彼がアレに攻撃を仕掛けていない保証はない

・・・というか攻撃をしているだろう


「神は自律的には動かない。・・・それは親御様も同じだろう?そして・・・だからこそ神に刃向かうモノには容赦無く神罰を与えるのさ。」


「・・・・・・」


「私がこの場に降り立った時に攻撃を仕掛けて来なかったのは、神が無抵抗な者に攻撃を加える事になるからさ。これが最強の役であり最弱の役の全貌だよ。因みにソテルアス、君をわざと怒らせたのもクロノ君の策だよ。理性がある間にアレを呼ぼうとすると君に瞬殺されるだろうから理性を失くさせ距離をとって発動させたのさ。」


「「・・・・・・」」


色々な情報が錯綜して処理が追い付かない

衝撃的な事実と【真祖】たる私たちが間違いなく敗北していた事実で言葉を紡ぐ事すら難しい

そんな私たちを余所にブロウドは言葉を続ける


「さて・・・ソテルアス。君は今からクロノ君の身柄を拘束するのかね?実質敗北し、ファスミーヤや私に助けられても尚その様に動くのかな?」


「・・・・・・」


ソテルアスがそんな目的でクロノと相対しているとは思わなかった

単純に【真祖】に勝ったクロノを殺しに来ていたと思ったのだが・・・


「ハッキリと言っておくが・・・君がそこまで恥知らずで傲慢な事を考えているとすると私は君を軽蔑すると同時に邪魔建てさせてもらうよ。」


「・・・私も同じ意見よ。」


満身創痍の私と十全の力に戻っていないブロウドであっても・・・同じく満身創痍であるソテルアスを止める事は出来るだろう

そんな事を考えてソテルアスの表情を見るが・・・俯いて何かを思考した後に口を開く


「・・・元よりその気は無い。我は敗北し貴様等に助けられたのだ・・・そこまで厚顔無恥では無いわ。」


「初めて皆の意見が一致したねぇ。」


ソテルアスの言葉にブロウドはフッと微笑む

・・・確かに小さな物事でも私たち3人の意見が完全に一致したのは初めてかもしれない


「ふ・・・初めて一致した意見がこの様な些細な事とはな。」


「いや分からないよ?この選択が世界の運命を変えるかもしれない・・・私はそう思うけれどね。」


ソテルアスのボヤキにブロウドはそう茶化す

私はどちらの意見も理解出来る為に押し黙る


(・・・もしかすると有史以来、私たちが揃ってこんな穏やかな気持ちになるのも初めてかもしれない。)


私は2人の軽口での言い合いを眺めながらそんな事を思ってしまう

そんな状況を露知らず、クロノに視線を向ければ穏やかな表情を浮かべて眠りに付いている様にみえるのだった・・・


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ