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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅥ章【タトエセカイガオワッテモ】
436/640

クロノの不利と付利


ダンキを下がらせた後、龍の【真祖】ソテルアスの方へ視線を向ける

先程受けた拳は正真正銘、ただの拳だった


スキルを使用したり魔法でエンチャント付与を行っていた訳でも無い

多少の魔力は乗っていただろうが、ただ拳を突き付けて来ただけ・・・


(なのに・・・)


この攻撃力と衝撃力は筆舌し難いものだった

恐らく防御が間に合わなければ致命傷どころか一発で終わっていてもおかしくは無いだろう

冷や汗を垂らしながらも冷静な表情を意識するが・・・ちゃんと出来ている自信は無い


「えらく体重が軽いのだな?・・・それとも防御力が脆いのか?」


分かっているだろうに腕を回しながらも涼しい顔でそう聞いて来る彼に苛立ちを覚える

ブロウドさんが人族や魔族の神である事と同義なら、ソテルアスは龍族の神である事と同義だ

神に、万全の状態である神に挑むのだ・・・これ位の力があって当然だ

僕はそう思い込みながら自分を奮い立たせる


「ほう・・・今の一撃力の差を理解できない凡愚には見えないが。」


「力の差があるから挑まないと言う事は理由になりませんから・・・。」


僕がそう答えると僅かに口角を上げる

思えば先程に出逢ってから僅かながらも笑った表情を見るのは初めてだ

どの様な感情で笑っているのかは分からないが・・・それは純粋に楽しんでいるかの様な笑顔に見えた


「成程な・・・愚弟が興味を示したのも理解出来んでもない。」


「・・・それはどうも。」


「だがそれでも・・・それでも母上の願いを無下にする程では・・・無いっ!!!」


そう言った瞬間、またもや眼前にソテルアスが現れている

突き上げてくる拳を間一髪で回避する



ーーーゴォォウゥーーー



ただの空振りにも拘らず激しい音が耳元で鳴り響く

だが・・・ほぼ偶然とはいえ回避出来た

それはある意味で僥倖とも言える幸運だ

ソテルアスが造り出した隙で反撃を加え様と一瞬思考した

だが、瞬時に頭を切り替えて距離を置き、魔力を一気に噴出する


「【暴喰王ノ口】っっ!!!!」


「wniaeporqh:r:gh:ioqher:ghi:ifH!!!!!!!!!!!」


「・・・ほう。」


【暴喰王ノ口】を発動させた事により、流石に結構な魔力を消費した

けれど僕の切り札の中でも最大の手役だ

【真祖】に遊ぶ気がない以上、短期決戦をけしかけるしかない

長期戦になればなるほど僕の方が不利になるのは明らかだ


「成程な・・・それが【大罪スキル】の【暴喰】か・・・。」


僕の切り札を目の前にしても余り驚いた表情がない

【真祖】には効かないのか?と推測する

でもブロウドさんや【不刻響命】という実体のない時間すら喰った悪食だ

万全の【真祖】であっても無事では済まないだろう


「この【暴喰王ノ口】は殆どのモノを喰います。・・・貴方がいかに【真祖】だとしても例外ではないと思いますよ。」


「・・・確かに【暴喰】は危険なスキルであり、主が今言った様に殆どのモノを喰うだろう。だが、殆どという事は全てという事ではない。」


「・・・・・・それが貴方だと?」


ソテルアスの言っている事は正しく、全てでは無い

幾つかあるのだろうが、僕が見つけたのはたった1つだ


「我・・・という言い方は正しくないな。【暴喰】は他の【大罪スキル】と比べ勝手が良いが、反面他の【大罪スキル】を喰う事は出来ない。」


「?!!」


そう・・・僕が見つけたのはソレだ、

時間という概念すら喰う事が出来、普通の魔法であれば問題無く喰べる

だが・・・何故か【大罪スキル】そのものを喰って失くすという事は出来なかった

けれども()()()()()()()()()()()

【大罪スキル】は喰らう事が出来ない

そしてソテルアスも喰らう事が出来ない・・・


「貴方も・・・【大罪スキル】を?」


そう問いかけるとニヤリと笑う

その表情は勝利を既に確信しているかの様に


「【憤怒タギル血】・・・それが我の持つ【大罪スキル】だ。」


そう言い放っっていった

いつも有難う御座います!!

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