ダンキの畏怖と恐怖
そう、俺はあの鳥人【魔王】を倒したと同時に【魔皇帝】になっていた
昔暴れまわっていた時に偶々倒した【魔王】と鳥人の【魔王】を倒した事によりステータスボードが【魔皇帝】に変化していた
だが我が主から聞いていた様な身体的苦痛を受ける事も無く、ただ称号だけが変わっていたという様な感じだから実感は余り無いが・・・
「まぁこれでお前を殺しちまえば俺も【魔神】へ至る可能性があるって事だな・・・なぁ?」
そう言いながらロキフェルの方へ視線を向ける
だが当の本人が何を考えているか分からんが・・・俺が【魔皇帝】に至ったと伝えても動揺している様な雰囲気はない
「おいガキ・・・良い加減ダンマリも飽きただろ?」
「・・・・・・。」
「ちっ!・・・まぁ良い。我が主の足枷となるならば・・・残念ではあるが此処で死ねっ!!!」
そう言いながら一気に距離を詰めてさっさと斬り伏せる
殺したくはない相手ではあるが・・・加減をしてこっちが殺られちまえば元も子もねぇ
ロキフェルは魔法攻撃が得意で、物理攻撃には滅法弱い
であれば距離を詰めて一気に斬り伏せるのが得策だと考えての行動だったが・・・
「・・・がっ!!!」
足元に電流が走り思わずスピードを減速してしまう
致命傷にはならないが・・・絶好のチャンスを潰された事に苛立ちを覚える
「・・・てめぇ!!!ガァーーー!!!」
ロキフェルを睨みつけた瞬間、後方に痛烈な痛みを覚える
振り返るとあのガキが使役している悪魔4体がいつの間にか顕現されており、背後に回って来たらしく攻撃をまともに受けた
「~~~!!!羽虫が邪魔だっ!!!」
力任せに背後に居る悪魔たちに向けて大剣を振り回す
だが攻撃したと同時に射程から回避していたらしく、俺の剣戟はだた空を斬っただけだった
悪魔たちはロキフェルの両脇に立ち、俺の攻撃に対応できる様に立ち塞がる
「・・・やってくれたな。一瞬でかたがつくと思っていたんだがな。」
「・・・・・・。」
コイツは間違いなくロキフェルだ
悪魔を顕現させた事が本人である何よりの証拠だ
そして俺たちにそれを見た時点で完全に自分の存在がばれているにも拘らず、何を言ってもダンマリなコイツに良い加減腹が立つ
「そうかそうか・・・俺と話す様な口は持ち合わせちゃいねぇってか。・・・だったら無理やりでも口を開かせてやる。それが悲鳴だとしてもなぁっっ!!!」
俺はそう吼えると同時に【強欲ナル腕】を発動させる
これでさっきまでとは段違いのステータスを得る
これであの悪魔どもの攻撃なんざ屁でもねぇ
「おらあぁぁぁぁぁぁっぁぁーーーーーーーーー!!!!」
畳みかけんと一気に距離を詰める俺に対して先程と同様の電流が足元に走ったらしい
だが今の俺にはその程度の攻撃は痛みも何もない
ガキの攻撃なんざものともせずにそのまま突っ込むと空中で先程の悪魔が2体襲い掛かって来る
「邪魔だっ!!!」
そう言って背中にある腕から炎魔法を相手に発動させる
悪魔が直撃したかはどうでも良い
あのガキを斬り伏せりゃ勝手に消えていくだろうと決めつける事にし、視線を切らずに襲い掛かる
(あのガキ・・・あそこまで身体がデカかったか?)
俺と比べるとまだ小さい
だが我が主よりも大きな身体に膨れ上がっている
そして何処から取り出したのか理解出来ない細い剣を徐に取り出し真っ向から勝負を仕掛けようとしてきた
「何にせよこれで終いだっ!!!!」
ーーーガギィィィィィーーーンーーー
「・・・なっ?!」
俺は渾身の一振りに【強欲ナル腕】の力の乗せて振り抜いた
にも拘らず、ガキが掴んでいる剣は折れる事無く、又、ガキ自身も力負けした様子もなく真っ向から俺の斬撃を受け止めていた
(おいおいおい・・・)
この瞬間、俺の背筋に冷たい汗がつたっていった
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