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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅥ章【タトエセカイガオワッテモ】
423/640

クロノと正常な聖女


「・・・これだ。」


「クロノ様、如何なさいましたか?」


僕の呟きにルーシャが心配そうに語り掛けて来る

相手の勢力、目的、規模を考えると充分に仕掛けてくる可能性がある


「多分だけど・・・相手の次の策が分かったかもしれない。」


「相手の策・・・ですか?」


ルーシャが皆を代表して問いかけて来る

頷きながら顔を上げて皆の方へ視線を向ける


「うん・・・結論から言うと【魔王同盟】は人族領を渡って後方から襲撃してくると思う。」


「?!!」


「勿論可能性の1つでしか無いけれど・・・僕はそれが1番可能性が高いと思っている。」


「面白い発想だね・・・クロノ君、根拠を聞いても?」


「私もその考えには興味がある。」


ブロウドさんとファスミーヤさんが興味深そうな表情でこちらを見る

【真祖】に自分の考えを伝えるのはどうしても委縮してしまうが・・・言わない事には始まらない


「はい、先ずは今現在動いている相手が【魔王同盟】と共に【狂笑道化団】が与している事が根拠の1つです。【魔王同盟】だけならば魔族領内で正々堂々と好む魔族の特性を加味しても良いとは思いますが、【狂笑道化団】は違います。人族領魔族領の全てを()()()するのが目的です。そんな組織が正々堂々挑んでくるでしょうか?」


「ふむ・・・だけど表向きは【魔王同盟】が主権を持っているのだろう?」


「それも先日まででしょう・・・【魔王同盟】に属する【魔王】が2人死亡し、【狂笑道化団】は健在である所かバルデインを倒すと言う確かな手柄を得ています。・・・必然的に発言権は強くなっているでしょう。」


そう言うと皆は黙りこくる

多分僕が言った意見を頭の中で反芻しているのだろう


「そうなると発言権を得た【狂笑道化団】からすればやり面白いやり方で戦争を仕掛けて来るでしょう。だったら3方向の何処からだと思わせておいて人族領に潜入し一気に突撃してくる・・・これが彼らのやり方としては1番()()()のではないと思います。」


「成程ね。」


「・・・・・・そう言えば。」


ブロウドさんが納得の声を上げると同時に、会議の行く末を発言もせず後方で着席していたロザンワが口を開く


「関係無いかもしれませんが、人族領内で近隣数カ国が一斉に集い対【狂笑道化団】戦に向けて籠城しているとルナエラさんから通信が来てました。」


彼女がルナエラから通信用の【宝珠】を渡されていた事は知っている

だけどそんな情報も得ていたんだな・・・


「・・・それって悪手だよね。僕等としても奴等(狂笑道化団)としても獲物が纏まっている方が効率が良いし。・・・それってどこの国が主導しているの?」


「【インスラント聖国】の聖女様が主導されていたと聞いてます。此方から見れば効率が良いでしょうが、人族として対抗する手段としてはそれしか無いのでは?」


ロザンワの言葉に首を横に振る

彼女と僕との意見には圧倒的な相違がある


「いや、そもそも弱者が今の時点で対抗する対策を講じるのが悪手だよ。僕が人族の王なら今は魔族と【狂笑道化団】で徹底的につぶし合って貰う。そして疲弊した隙に総力を以って生き残った方に攻め入るのが定石だと思う。・・・弱者が強者に剣を向けるという事は殺されても文句は言えない。」


「・・・・・・。」


「・・・聖女様、か。」


そう言って新たな可能性を模索する

聖女様が【狂笑道化団】のメンバーだとすればある程度纏めた上で纏めて殺した方が効率的だと思うし見栄えも良いだろう

逆にそんな意図も無く集めているのであれば愚かな聖女だと断ずる以外の理由はない


「・・・決めた。元ブーザル領は現状維持で行こう。アンギスの天使族はソウトウキ領に入り種族で協力して抗戦する。ファーニャとルーシャはブロウドさんとファスミーヤさんとこの城を守って欲しい。そして僕とダンキは人族領と魔族領の境目で遊撃戦に備えよう。」


僕は対策を講じて皆にそう提言した

いつも有難う御座います!!

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