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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅤ章【ヤサシイハメツノオト】
420/640

【間章】~~追憶Ⅵ~~


「ちっ・・・厄介だ、なっ!!!」


一瞬の隙間を縫って五月雨突きを使用すると回避はされるもの一気に距離を開けることに成功する


「・・・カノン、大丈夫?」


「あぁ・・・だが念の為に防御魔法かけといてくれ。」


ハッキリ言って化け物だ

幾つかは知らないが娘と同じくらいの年齢である子供に此処まで手こずるなんて考えた事も無い

冒険者で言えばソロでS級・・・下手すればSS級だったとしても何も可笑しくは無い


「ほう・・・まさかただの人族に此処まで苦戦させられると思わなかったよぉ・・・コレは良いデータが取れねぇ。」


目の前の男も俺たちとは違う意味で驚嘆しや表情を浮かべる

どうやらあの子供に瞬殺でもされるという予測でも立てていたらしい


「残念だったな・・・お前らの目の前にいるのはS級パーティー【千剣ノ刃】だ。ヒョロヒョロのモヤシとガキんちょが倒せる相手じゃねぇんだよ。」


内心でよく言うぜと自分に毒を吐きながらそう言い放つ

男にもどうやら強がっているのが分かっているらしくヒヒヒヒ・・・と気持ち悪い声で嗤う


「成程ねぇ・・・S級パーティーでこの程度か・・・であればより研究を進めて行けば人族を蹂躙するなんぞ苦でもないねぇ~。」


「・・・・・・。」


俺が何を言っても男はヘラヘラと嗤い、子供は無表情で言葉すら発さない

それがどうしようもなく不気味に感じてしまう


「まぁどちらにせよ、君達は中々良いサンプルだよぉ。このまま私の糧になってくれたまえよぉ?」


そう言うが同時に子供は再度攻撃を仕掛けて来る

しかも先程は様子見だったらしく、明らかに先程よりも速度が速い


「・・・?!コシドー、2人を守る事に専念しろっ!!相手は俺がやるっ!!」


「おうっ!」


コシドーの声を聞くと同時に一気に距離を詰め寄る



ーーーガギィィーーーンーーー



ーーーギィンギィンガギィィンーーー



(・・・ちっ!!さっきよりも素早くなってやがるっ!!)


腕力は子供にしてはある方だと思うが対処できない程ではない

けれど・・・この素早さが厄介だった


「・・・ダブルエッジ。」


「うぉ?!!」


ボソッとスキルを発動したかと思うと2箇所同時に斬撃を繰り返しくる

しかもそれが連撃で続いて来る


「この速度で攻撃されると初級スキルもマジで厄介・・・だっ!!」


ダブルエッジを受け流した瞬間、反撃を試みる

が・・・どう考えてもこの子供の攻撃の方が早かった


「仕方ねぇ・・・【碧律千刃】っ!!!」


「?!!」


スキルを発動させた瞬間、俺の周りを無数の剣が囲い込んで相手の攻撃を受け止める

その瞬間に子供の体勢が僅かながら崩れ、その隙に胸の骨を柄で思い切り殴りつけた


「ふぅ・・・お前の身体能力は大したもんだが・・・今回は俺の経験が勝ったな。」


子供相手に大人気なくスキルを発動させたが、正直そうでもしなければ勝てる気がしなかった


(・・・ったく、末恐ろしいガキんちょだわ)


骨を折られて蹲る子供を見下ろしながら、将来の行く末を考えると身震いしてしまう

だが・・・そんな思いも前方からの拍手でかき消える


「素晴らしいっ!!まさかアレを倒せる人族が居るとは思わなかったよぉ!!」


そう言って未だ嗤い顔が崩れていない事に嫌気が差す

まだ嗤っているという事は・・・まだ策があるって事だ・・・


「ありがとよ。・・・んで?次はどんな隠し玉を出してくる気だ?」


「隠すも何もないのだがねぇ~・・・単純な事だよぉ。()()()()()()()()()()。」


そう言いながら余裕な表情を浮かべて来る


「・・・冗談だろ?お前さんの体格、筋力、魔力も俺たちと比肩する事すら出来ないぜ?」


実際魔力も殆ど感じないし、どう考えても戦士という体格もしていない

斬りかかれば瞬殺できる気しかしない

だが何故だろう・・・本能的に斬りかかる事を止めている自分が確かに存在していた

いつも有難う御座います!!


本話にて本章は終了です!!

次回はクロノ視点で行っていきますので何卒宜しくお願い致します!!


「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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