アカノの報告と報酬
もう少しでⅢ章も一区切りつきます
いつも有難う御座います!!
『…殺す。』
そう言いながら現れた姿は全身に大きな火傷をしていた
「そうか。なら私は殺される前に殺すとしよう。」
そう言いながら剣に再度炎を纏わせていく
『【剣聖】だと?!俺を見下すんじゃねぇ!!俺は強い!!【剣聖】ごときなんでもねぇ!!!』
そう言いながら両の拳から火柱を放ってくる
「やれやれ…私はもっと強くならなければな。」
火柱を避け側面から両腕を斬り落とす
『ギャァァァァァァァァァッァァ!!!!!』
「お前程度であればスキルに頼らず殺せる位は出来ると思っていたのだが…なぁ?」
蹲りながらこちらを睨む視線に恐怖が混ざっていく
『お、おれを…おれを舐めるんじゃねぇ!!!!』
そう言いながら右目の【魔造宝珠】から光線を放ってくる
「おっと。」
そう言いながら光線を避けると同時に首を斬った
『なっ!!!!』
斬られた首は宙を舞いドスンと地に落ちる
「お前に埋め込まれた【魔造宝珠】は試作品だったのだろう?完成品なのかは知らないが同じ様な相手とは戦った事がある。」
そう告げると同時に斬り離した首と胴、腕が黒い炎に包まれる
『くそ…死にたくねぇ!死にたくねぇよ!!!』
「諦めろ。お前が殺した人族たちも同じ様な気持ちで死んでいっただろう。」
『くそくそくそくそくそーーーーーーーー!!!』
そう言いながら黒い炎が燃え尽きた後は何も残ってはいなかった
◇
「以上で私の報告を終わります。」
私は評議会メンバーに事の顛末を報告した
「まさか魔族が…」
「しかも人族を魔族に変える等と…」
「だが盗賊の死体には外傷が殆どありませんでしたよ。」
評議会メンバーはざわざわと話し合いをしている
(まぁ荒唐無稽過ぎるだろう。)
大方予想通りの反応な為に黙って成り行きを見る
「そ、そんでアカノはん。その【魔造宝珠】ってのを持ってきたの魔族は何もんでっか?」
ザンガスが汗をかきながら尋ねてくる
「私にもそれは分かりません。ただ、同じ様になった者は見たことがあります。」
私にも当然分からない
ライア以外にローエルやヴァリアもそうなっている可能性が否定できないが
「てことは量産化しとるって事ですわな?」
「可能性はあると思います。件の男は魔族から試作品という言葉を聞いていたみたいですので。」
そう告げると評議会はまたざわざわしだす
「アカノさん。貴女が他国の【名誉騎士】である事を承知でお願いします。この国に留まり、この国を助けてくださいませんか?」
「せ、せや!!今回討伐してくれたアカノはんがいてくれたらこの国も安泰やで!!」
ミツネは真剣な面持ちで提案してくるがその要望は当然に応えられない
「光栄な申し出では有りますが、私は人探しをしている身ではあります故辞退させて頂きます。」
私がそう告げるとザンガスが名案を思い付いた表情をする
「ほ、ほなもう3体!いや2体討伐してくれたら情報を「ザンガスそれ位にしなさい。」」
「なんやミツネ!今大事にな話の最中や!!」
「はぁ、アナタに自殺願望がないのならがそれ以上言う事はおススメしないわよ。」
そう言いながらミツネは指先で私を指さす
…思わず殺気が漏れていたでだろう、私を
「ザンガス様…それは私の報酬を反故にすると仰っておりますか?」
そう私が声を掛けると凄まじい勢いで首を横に振る
「い、いやいやいや!!冗談!冗談やで?!しっかりバッチリお伝えするがなー!!」
そう言いながら先程よりも焦りながら汗を流していた
「…有難う御座います。それでは先程に今回の依頼の達成報告を行わせて頂きました故、早速報酬の情報をお願いしたいのですが如何でしょうか?」
「そ、そら勿論お伝えさせて貰いまっせ!!ただ…これは最初にも言ったけど眉唾もんの内容ばっかりやからそこは勘弁したってや。」
「それは構いません。私は真偽はともかく情報が今欲しいのです。」
当然だ
この国に来たら会えると思った弟は見当たらない
そうなると手掛かりが何一つない状況なのだ
「分かった。ほな評議会メンバーで集めた情報3つを今伝えるわ。」
私は固唾を飲んで報告を聞き入った
アカノさんは人族で最強の部類に属するだけあり引く手数多ですね
面白い!!と思って頂ければ★5を!受け付けないという方も★1をお願い致します!!
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