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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅤ章【ヤサシイハメツノオト】
396/640

クロノ?の試行と思考


「・・・ふぅ。」


【宝珠】を止めて一息つく

遂にやってしまったという高揚感ととことんやってやるという高揚感が入り混じる、なんとも言えない様な感情が湧き出て来る

・・・あの御方にはこの様な感情すら共有出来ないのだろうなと思うと申し訳なさと早く感情を取り戻してあげないとというヤル気が溢れ出て来る


「いやぁ~、中々良い演説でしたねぇ~。」


「・・・君に言われると真に受けて良いのか疑心暗鬼になるよ。」


「どうも皆さま私の事が嫌いになり過ぎているきらいがありますねぇ。」


そう言ってまた泣き真似をするサイクスを眺めていると、彼こそがある意味では道化に1番近いかもしれないなぁ・・・等と考えてしまう


「それでクロノ様ぁ、次の計画では人族領一国を亡ぼすという事と【魔王】を殺すという段取りとの事ですがぁ?」


「あぁ、それは近い内に結果が出ると思うよ。」


「と申しますとぉ?」


彼の悪い所は興味が無い所にはトコトン興味が無く、思考をそっちに1%も持って行かない所だ

軽く溜息をつきながら僕は口を開く


「【狂楽】と【狂滅】、【狂謀】が【魔王同盟】に向かったんだ、【魔王同盟】か【魔神連合】のどちらかの【魔王】は少なからず死ぬだろうからね。万一死んでいなかったとしても【狂謀】なら今の宣言を聞いて適当に【魔王】1人くらい殺してくれるさ。」


なんせ僕ら側だけでも【魔王】2人と元【魔王】が居るのだ

このまま両陣営の被害が軽微であると思考する事の方が難しい


「成程ぉ~・・・では人族領の国が滅亡する事に関してはぁ?」


「少しは自分で考えなよ・・・【狂信】が人族領に向かっただろう?どんな形かは彼女に任せているが、恐らく何処かの国には災禍が降りかかっているだろうね。」


「そうですねぇ・・・あの人は普段は温厚なのですがねぇ~・・・」


「だからこそ彼女に声を掛けたのさ。人族領で1番権威のある宗教の【聖女】でありながら狂おしい程の信仰心を持ち続けている・・・ある意味で狂ってないと出来ない所業だよ。」


「そんなモノですかぁ?宗教なんて上であればある程信仰心が厚いものだとばかり思ってましたがぁ。」


「殆どの存在には当てはまらないね。実際上にいけばいくほど信仰心が神ではなく金や権力、名声になるものさ。何故ならそっちの味の方が・・・甘いからね。」


「成程ぉ・・・矮小で生の短い人族なりの生き方なんですねぇ。」


「本来は、ね。だからこそ彼女は・・・狂っている。」


そう言って一息つくと、サイクスは腑に落ちた様な表情を浮かべている

それを見ながら次のプランを頭の中で試行し思考する

効率よく、遊び心を忘れず、あの御方に喜んで頂ける様な手段はどれが一番最善策となるだろうか・・・


「ところでクロノ様ぁ・・・。」


サイクスは思考の邪魔をするかの様に声を掛けてくる

コイツの周りを見ない部分は本当に苛つく


「あの御方が【魔神】に敗北したと聞いた時に3日程空けていらっしゃいましたが・・・あれはあの御方に逢いに行かれたのですよねぇ?」


「・・・そうだよ。ただ、近くに【魔神】が居たからあまり長い事はお言葉を賜れなかったけれどね。」


「・・・どの様な内容なのかお聞きしてもぉ?」


まぁ、サイクスからしても気になる内容ではあるだろう

だがその実、余り大した内容でも無いと言えば無いのだが・・・

普段からコイツの口調や性格に振り回されているからな


「ふふ・・・秘密だ。」


そう言ってホンの僅かではあるが、意趣返しして伝えない事に決めた

話の内容はあの御方を自分自身だけが知っていれば問題無い

それよりもあの御方の目を覚まし、一刻も早く人族も魔族も居ない世界をお渡しする事の方がよっぽど重要だ


僕は改めて決意をかため、再度思考の海で身を投げた

いつも有難う御座います!!

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ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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