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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅤ章【ヤサシイハメツノオト】
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クロノ?の独演と講演


『人族領及び魔族領の皆さん、こんにちは。』


『突然どこからともなく声が聞こえて大変驚いている事でしょう。』


『この声は人族領にも魔族領にも一斉に聞こえる様にある場所から【宝珠】を使用し語り掛けています。』


『こちらから一方的に話すだけだけど、暫しご清聴下さい。』


『僕の名は、【狂乱ノ道化】とでも覚えておいてください。』


『・・・・・・永かった。この言葉をお前たちに吐くだけに、どれだけの歳月を重ねたかをお前たちは理解出来ないだろう?』


『・・・弱者はいつまでも弱者だと思うか?強者はいつまでも強者だと盲信しているのか?』


『人族魔族関係無く、お前たち強者は弱者を省みない無自覚の悪意の上で生活している。』


『それが弱者の礎の上で成り立っているという事すら知らず・・・ただただ無自覚の悪意を振りまき散らす。』


『切欠は・・・あった。この世の先導者とも言うべき存在と邂逅できたのはこれ以上に無い位の幸福だろう。』


『その先導者は・・・僕などでは及びもつかない様な悩みを抱えていらっしゃったんだ。』


「曰く、感情を表現できないとね・・・信じられるかい?お前たちの様な出来損ないの存在でも出来る事があの御方には出来ないと憂いていらっしゃったんだ。」


『あの御方のお話を聞くと、貴様等人族や魔族の事を憂い、悩んでいるのが感情を表現できない理由だと僕は推測した。』


『その先導者は、お前たち人族と魔族に対して常に憂いを抱えていらしゃったんだ。』


『先導者曰く、お前たちは肉体的にも、精神的にも、技術的にも、思考的にも・・・何千年経過しようが何一つ変わらない、と。』


『変わらないという事は変化が無い・・・変化が無いという事は存在している意味が無いのではないか?とね。』


『先導者曰く、生物が命を繋ぐ本懐は進化にある・・・停滞を続ける生物には存在価値等無いと断じていたよ。』


『そんな先導者と邂逅した時・・・僕はこの世の全てを怨んでいたからね、こう口にしたんだ。』


『だったらその生物全てを滅亡させ、新たな生物を誕生させる機会を下さいとね。』


『先導者は懐疑的だったよ。あの御方にとってはお前たちは子も同然だ・・・そんな子を親の都合で滅亡させても良いのか?と慈悲溢れる言葉を貴様等程度に苦慮していらっしゃったよ。』


『だから僕はあの御方に賭けを持ちかけた。あの御方が自ら感情豊かになればあの御方の勝ち、僕があの御方の悩みの種を刈り切れば僕の勝ちとね・・・』


『結果は・・・今現在は僕が不利だ。あの御方はある凡百の魔族の元であれば感情を曝け出す様になっている。』


『ゆっくり計画を実行するつもりだったんだけどね・・・こうなれば一発逆転を狙うしかないって訳さ。』


『・・・此処まで言えば察しの悪いお前たちでも理解しただろう?』


『今此処に・・・人族魔族の区別なく、全ての知的生物に対し宣戦布告を宣言する。』


『僕等は狂った道化・・・【狂笑道化団】だ。人族魔族の区別なく、団員は複数名存在する。』


『3日前に人族領の小国であるベッツルー王国を壊滅させたのは・・・僕等だ。』


『僕等は何処にでもいると思い給え・・・君たちを最後の1人まで徹底的に命を刈り取ろう。』


『これは君達人族魔族と僕等【狂笑道化団】との戦争だ。』


『・・・そうだ。挨拶代わりという訳では無いけどね、近いうちに人族領1国と魔族領の【魔王】が死ぬという事を宣言しておこう。』


『それを僕等とお前たちの戦火の合図としてくれても良いよ。・・・忘れるな、僕等はお前たちを一匹残らず駆逐してやる。』


『さようならだ、哀れな人族魔族たち。・・・僕が君たちに対し声を発する事は・・・もう無いだろう。』


『出来れば見苦しく足掻いて死んで逝ってくれ。』


いつも有難う御座います!!

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