アカノと同族の盗賊
何度書いても戦闘シーンは難しいです…
例の依頼から4日が経過した
その間、残念ながら盗賊とやらは出なかった
抑止力にもなるかと思い交差する場所に立って待機しているのが悪かったのだろうか…
一刻も早くクロノの情報を得たい事を考えれば悪手かもしれない
だが、情報の為に行商人をわざわざ危険に晒す事を感情的には良しと出来なかった
「あわよくばこのまま盗賊が撤退すれば良いのだがな…」
商業国からやってくる行商人の荷馬車をみながら呟いてしまう
「まぁそこまで上手くいく筈がないか…」
荷馬車の馬を操る行商人を見ると会釈しながら場所を止めてくる
「これはこれは例の用心棒の方ですか?」
「あぁそうだ。今の所は問題無い。気を付けて行ってくるのだぞ。」
「ご丁寧に有難う御座います。そうですねここ以外にも山賊、盗賊、モンスターの類にも遭遇しますから…中には今回の襲撃は魔族ではないかとも噂されているそうですよ。」
「魔族か…だが魔族がわざわざ人族の物資を奪おうとするのかが分からん。それに魔族領と人族領の境目を狙うのではないか?」
事もなげに返答すると男は頷いている
「成程…今回の用心棒の方は頭もきれるみたいです…なっ!!!!」
そう言うと同時に短剣で私を突き刺そうと向かってくるが、伸ばしてきた腕を掴んだ
「くっ!!」
「やはりな…殺気が全く隠せていなかったぞ。魔族の割に早さも力も脆弱だな?」
そう言うと男は苛立った表情を見せる
「うるせぇ!!!どんな腕利き用心棒かと思えばソロでしかも女だと?!おい、お前らやっちまえ!!」
「「「おおおーーーー!!!」」」
男がそう叫ぶと同時に荷馬車の荷台部分から山賊が飛び出してくる
「まったく…腕利きかどうかも分かっていない時点で敵になり得ないのだがな。」
「女が調子に乗ってるんじゃねぇ!!後でその綺麗なツラを犯して絶望に染めてやる!!」
こういう輩はさっさと死んで貰った方が世界の為だな
「犯されるかどうかは知らんが、お前には無理だな。」
「なにぃ?!」
「気づいていないかもしれないが…お前、死んでいるからな?」
「はぁ?!お前何言って……」
凄いな…人は首と胴が離れても少しの間であれば生きているらしい
「お前たちも首と胴が分かれる覚悟があるならばかかってくるが良い。」
他の盗賊を睨みつけながらそう言い放つと尻込みをしだす
「か…頭!頭出て来てくれ!!こいつ強ぇぇ!!」
「あぁ~??」
盗賊の1人がそう叫ぶと荷台の中から男が1人出てきた
片目を眼帯で隠しており、盗賊と言うには小奇麗な身だしなみをしていた
武器はどうやらサーベルという変形型の武器を持っている
「ほう…これはこれは…」
私を見て目を見開いて感嘆な声を漏らす
「お前ら下がってろ。こいつは強いぞ、こないだのパーティーなんざ比較にならない位な。」
そう言いながら舌なめずりしながら私から視線切らさない
「お前が盗賊たちのボスか。」
視線を切らさずに問いただす
「あぁそうだ。お前は何者だ?俺の知る限り女でここまで強い奴はこの国にはいねぇ。他国からやってきたのか?」
「そうだ。その際に依頼を受けて用心棒紛いの事をしている。」
「そうか…そりゃ運が悪かったな。俺が出てきちまってよ!!」
そう言いながら斬撃を繰り出してきた
「ふっ!」
それを後方へ動いて避けながら一気に距離を詰めながら斬り付ける
「おお!!」
私の斬り付けをギリギリとは言え側方へ避けながら驚いていた
「おいおいおい…お前、ただの用心棒じゃねぇな。素人丸出しなスキル頼みの戦い方じゃなく、この俺とまともに打ち合えるなんざ…化け物だぜ?」
「こちらも褒めておこう。人族が私が斬るつもりで避ける事ができたのは誇れる事だぞ。」
そう称賛するとより獰猛な目でこちらを見ながら笑いかけてくる
「くくく…舐められてんなぁ。ケガしても恨むなよ?!!」
そう言って向かってきた攻撃をいなしながら刺突を繰り出した
いつも有難うございます!!!
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