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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅣ章【カミガミヘイタルクロイカイダン】
379/640

マリトナの疑念と疑惑


「お・・・俺様じゃ・・・ねぇ。」


弱々しくそう告げてくるが、勿論それは想定内だ

この様な短絡的な馬鹿に次の策を考える思考等ある筈も無い

私は再度喉元に短刀を近づける


「指揮していたのは誰?」


要はその人物を殺せば後は瓦解し、容易にこの戦闘を終わらせる事が出来る

そう考え質問を続けるが「あ・・・あ・・・。」としか言わない


私は背中を蹴り、相手と距離を取る

まぁこの程度の実力しかないのであれば再度戦っても容易に殺す事は出来る


「さぁ答えなさい。指揮していたのは誰?」


「う・・・う・・・五月蠅ぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーー!!!!」


そう言いながら先程のスキルを発動してくる


「はぁ・・・。」


錯乱しているのか頭に血がのぼっているのか短絡的なのか・・・まぁ全部でしょうけれど

今度は【夜王ノ魔衣】を使用せずに直線的に突っ込んでいく


「ばばば馬鹿がぁぁぁぁーーーーー!!!!」


そう言って下卑た笑みを浮かべる自称【魔王】程度に超級魔法は余りにも勿体ない

私は初級スキルを発動させる


「ダンシングエッジ・・・。」


「馬鹿がぁぁーーー!!そんな初級スキルでこの鎧をガァ!!アアァァァ!!!ガァァァァァァ!!!」


私が()()()斬っていくと苦悶の表情を浮かべて、更に痛苦で顔がグシャグシャになる

ダンシングエッジも突き詰めれば手動使用が可能となり、今回の様な相手だと節々を狙って使用する事も可能だ

・・・まぁそれもあの地獄の様な2年があってからこその成果だが


腕や足の腱を斬られ、既に満足に立つ事すら出来ない男の前に再度立ちはだかる

恐らくこの【魔王】は最弱の部類なのだろうが・・・それでも余りにも弱すぎた

攻撃力こそ目を見張るものがあるが・・・それ以外は話にもならない


「最後の質問よ。・・・お前の軍を指揮していたのは誰?」


「あ・・・あぁ・・・。」


恐怖の余りか表情がひきつりまともな受け答えも期待できない

こうなると何の利用価値も無い・・・そう考えて首を斬ろうと刃を向けると・・・


「マリトナ・・・軍を指揮していたのは僕だよ。」


そう・・・忘れる筈も無い声が聞こえ、思わず声する方へ視線を向けてしまった



ーービュンーー



「な・・・何故・・・」


視線を声する方へ向けたその刹那、魔法弾が自称【魔王】、ホルスに向かって放たれ脳天を直撃する

そしてそのまま倒れ込み・・・モノ言わぬ屍と化した

いや、モノ言わぬ屍とさせられた


「何故此処にいらっしゃるのでしょうか・・・我が主。」


視線の先にはいつも様にヘラヘラした様な表情ではなく・・・何処か憂いを帯び、切羽詰まったかの様な表情をうかべる我が主・・・ロキフェル様が立っていた


「何故此処にって・・・決まっているだろう?君達【魔神連合】と戦争をする為だよ。」


そう言ってヘラヘラした表情に切り替えて答えてくるが・・・いつもの様な楽観的な雰囲気は無い

まるで触れれば壊れてしまうかの様な・・・そんな儚さを携えていた

だがそれとは別に・・・聞き捨てならない単語が主の口から発せられた


「・・・【魔神連合】と戦うと仰いましたか?」


「あぁ勿論そう言ったよ。」


「・・・それはトリクトリロとして【魔王同盟】に所属するという事ですか?」


「・・・【魔王同盟】?ぷっ、プハハハハハハハハ!!!」


主が笑う様を見て確信する

主は【魔王同盟】に所属している訳では無い

それは先程にホルスを殺した事から見ても予想は出来ていた

それでも【魔神連合】と敵対するという事は・・・


「残念ながら【魔王同盟】の様な烏合の衆ではないよ。僕が所属しているのは【狂笑道化団】だよ。」


「・・・やっぱり。」


「流石マリトナ、予測は付いてたかな?僕はそこで【狂楽ノ道化】を冠しているよ。あぁ、ついでに言うとお前たちは要らないから・・・精々足掻くと良いさ。」


そう言って魔力を一気に放出してくる

やはり・・・先程のホルスとは違い、圧倒的な威圧感でもって私に襲い掛かって来る


「言いたい事は多数御座いますが・・・先ずは此処で主を止めます!!」


そう言って再度私は臨戦態勢を取った

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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