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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅣ章【カミガミヘイタルクロイカイダン】
377/640

サラエラの凶悪な掌握


ドワーフ族第三陣付近に到着すると、既に半壊に近い状態だった

軍勢なら兎も角、私1人がそっと侵入した所で気にする余裕も無いらしい

あるものは全身が火傷で爛れ、あるものは身体が欠損し半狂乱になっている

幸い傷を負わなかった者も少数は城に向けてボーガンを放とうとしているが、大多数は仲間が気になる様で集中できていない


(今此処でスキルを発動すれば第三陣は壊滅しますが・・・第四陣に届きはしないでしょうね。)


それよりは敵の本陣に突っ込み発動させる方がよほど効率的だ

私1人の命と勝利・・・どちらが重要かと聞かれれば思考するに値しないだろう

既に第三陣は射程範囲内ではあるが、私は本陣に食い込むべく更に歩を進め、第三陣を通り過ぎようとする



(?!!!)



だが・・・第三陣を通り過ぎようとすると急に身体が動かなくなる


「これは・・・」


ドワーフ族が私に気づき拘束しようとしているのかと思ったが、身体には魔力で創られた様な縄が絡まっていた

魔法が発動出来ないドワーフ族がこの様な手段を行うとは思えないし、周りのドワーフ族もまだ私どころではない様子だ


(ファーニャ様でしょうね・・・。)


恐らく彼女が何らかの方法で私に縄を付けたのだろう

私が独断専行することを見越した上での魔法である事は容易に理解できる

事実、縄が絡みついて動きにくくはあるが、攻撃らしきモノは一切受けていない

それこそが彼女の差し金である何よりの証左だった


「・・・仕方ありませんね。」


第三陣の真ん中にいる現状、上手くいけば第四陣にも効果はあるかもしれない

私はこの場所でスキルを発動させる事にし、魔力を練り上げた


「?!!」


「なにもんだ!!!」


「敵だっ!!相手はレイス単機だ!!」


私が魔力を練り上げた事によって敏感なドワーフ族が私の存在に気付いたらしい

気付いたドワーフ族が私に向かって一斉に襲い掛かって来る


「・・・残念ですが既にタイムオーバーです。【啞日凶棺(あびきょうかん)】。」



ーードサーー



ーードサドサーー



スキルを発動させた瞬間、周り一帯に存在していたドワーフ族は全員倒れ込んでいく

そして私の周りには私以外の誰も存在していないかの様に静寂に巻き込まれていった



「・・・ふぅ。」



私はレイス族でありながら状態異常魔法は使用する事が出来ず、このスキル1つしか覚える事が出来ていない

啞日凶棺は己が視認した範囲一帯の全ての命を無慈悲に刈り取るスキルだ

余りにも無慈悲であり余りにも強力なスキルである反面、余りにも使用を躊躇うスキルだ

先ず敵味方関係無く、全ての命を刈り取る為、味方が居る状態では使用できない

必然的に今回の様に単機で突っ込んでいく手段しかとれない

そして・・・


「おいおいおい・・・これは嬢ちゃん1人でやったのか?」


そう言って話し方とは違い、美丈夫な男が重厚な鎧を付けマントを翻して近づいて来る

目の前の男の様に耐魔性が高い者には効きにくい

結局私は退寮の魔力を消費するのに、耐魔性の高い敵には何の害も与える事が出来ないのだ


「・・・仰る通りです。」


「そうか・・・中々えげつないスキルを持ってるな。名を聞こうか?」


「【黒家クロノス】レイス族、サラエラと申します。」


「そうか・・・俺は【槌王国ホルン】の【魔王】ホルン=ドラストスだ。サラエラ・・・残念ながら此処でお前を陥没させる。」


そう言って手で引っ張って来ていた大槌を持ち上げる

其処にはなぜか憎しみがない様に感じられる


「・・・どうぞ。残念ながら私の魔力は既に枯渇しております故。」


「そうか。・・・じゃあな!!!」


そう言って大槌を振り下ろされる瞬間、斬撃が【魔王】に襲い掛かってきた


「うぉ!!」


斬撃をまともに受けた筈なのに、件の【魔王】は体勢がよろめく物のダメージを受けている様には見えなかった


「また新手かぁ?!!」


そう言って【魔王】は斬撃が飛んだ来た方へ視線を向けると同時に私も視線を向ける

すると・・・悪魔族の懐刀というべき、褐色肌で銀髪の美女がこちらに近づいて来た


いつも有難う御座います!!

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