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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅣ章【カミガミヘイタルクロイカイダン】
345/640

クロノの今と否


「・・・それって僕の所為ではなく、ブロウドさんの所為なのでは?」


恐る恐るながらそう尋ねると「それもあるね。」と肯定しつつも言葉を続ける


「彼らは私に心酔しているという事自体は事実だ。そして私が進化を望んでいる事自体は当然知っている。でもね・・・だから世界を面白く・・・滅茶苦茶にして欲しいと告げたことは一度も無いよ。彼らの目的は彼らが考え彼らが実行した彼ら自身のものだ。」


「そんな奴等がどうして僕を狙うんですか?」


「そりゃ魔族領の約半分を統べ、人族領と戦争を起こしている君を殺せば・・・世界は間違い無く混乱するだろう?彼らの動機としてはそれで充分なのさ。」


「・・・・・・。」


確かに帝国で出逢った時・・・僕はアイツ等に見逃された

無理やり投薬され、発狂していた僕を殺す事なんて・・・アイツ等からすれば容易かっただろう

だがアイツ等は・・・僕を見逃した方が『面白そう』、そんな理由で命を奪う事を止めた

ブロウドさんの為とは言え、世界を面白くするのがアイツ等の目的ならば、僕を狙わない理由はない


「そしてもう1つの【神と龍族真祖】だがね、厳密にいえば龍族の【真祖】がその内やってくるだろうね。」


「何故ですか?僕自身は面識ないですよ。」


「それは分かってるよ。でもね・・・彼らが望むのは安寧だ。【真祖】に勝利する眷属を彼らが黙ってみていると思うかい?彼らにとって1番安寧を崩す存在である君を粛正しにくるのは・・・まぁ間違いない。」


「「「・・・・・・。」」」


その言葉に全員が押し黙る

確かに【真祖】に勝てる存在を神が放置するだろうか?

ブロウドさんの言い分を信じるならば、世界全体に神を信じさせる様な存在が放置してくることは間違い無く有り得ない


「神と龍族の【真祖】がいつ動くのか、どう動くのかは分からない。けれども何処かで必ず動く。そう覚えて置く方が良いよ。」


「そう考えると・・・この世界に敵ばっかりですね。」


そう言いながら心で溜息を吐く

と同時にある事に気づいた・・・いや気付いてしまった


【魔王同盟】は支配地域を広げているのを危惧して戦闘態勢に入っている

そもそも僕が支配地域を広げていたのは・・・ブロウドさんの課題の為だ

人族領はブロウドさんの所為では無いけれど・・・ヴァリアやサイクスが絡んでいる以上、【狂笑道化団】が黒幕で間違いないだろう

その【狂笑道化団】はブロウドさんが指示していないとは言え、彼の為にこの世界を滅茶苦茶にしようと画策している

神と龍族の【真祖】は・・・ブロウドさんの課題を達成させたら目を付けられる様になってしまった


「ブロウドさん・・・」


思わず呆然とした表情で彼の名を呼ぶ

すると「ん?」と他意の無い笑顔で返答してくる


「ブロウドさん・・・今のこの状況って・・・ブロウドさんがキッカケじゃないですか?!!」


僕がそう言うと気づいたかと言う様な表情を浮かべる


「いや~正直クロノ君が此処まで出来ると思っていなかったからねぇ。【神ヘノ冒涜】が発動したから少しは期待して送り出したんだけど・・・君は本当に期待以上だったよ!!」


「いやそれでこの状況って笑えないんですが?!!」


そう告げると真面目な表情を浮かべる

こういう時のブロウドさんは厄介だという事は知っている


「だがねクロノ君、君は僕の課題に満点の回答で答えてくれたが・・・70点くらいの回答を出す事も出来たんだよ?もしそうだったなら私は君に見切って、姉君であるアカノ君に対して動いていただろうね。」


「70点の回答・・・ですか?」


「そうだよ。例えば私の基に来るだけならば領土拡大等せずに真っ直ぐに来るだけでも良いし期限を切っていなかったのだから、極論来なくても良かった。私の元に到着した時にあっさり敗北しても良かった。あの時は君が予想以上に成長していたから途中で本気を出したが・・・最初は打ち負かす程度で終わらせようと思っていたんだよ?」


「・・・・・・。」


「君は私の問題に満点・・・いやそれ以上の回答で答えたからこその今なんだよ。」


そう言われてしまい、僕は押し黙るしかなかった・・

いつも有難う御座います!!

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