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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅣ章【カミガミヘイタルクロイカイダン】
344/640

クロノと目的と盲目的


「その目的を達する為に・・・クロノ様が必要だと仰るのですか?」


ルーシャがそう言って立ち上がる

その表情は何処かブロウドさんを非難する様にも見える


「その通り。・・・というより最早クロノ君以外は居ないと言った方が正しいね。」


ブロウドさんがそう答えると彼女は勿論、全員の雰囲気が剣呑としてものに変化していく


「・・・正直、私たちは理解に苦しみます。進化だなんだと大層な御託が御座いますが・・・私たちは争いが無いのならそれに越したことは有りません。例え神を殺した後に進化が待っていようが、安寧が待っていようがそんな事は()()()()()()()()()()()。そんな大仰な目的は神と【真祖】だけでやってください。・・・私たちは目の前の生活や脅威だけで両手が塞がっているのです。」


彼女の言葉を聞いて僕は申し訳なさと同時に本当に嬉しくも感じた

目の前には神にも等しい僕等の【真祖】が居る

そんな【真祖】の神託にも等しい発言に対して自分達自身の意見を伝え、尚且つ傍目からすれば僕が利用されている様にも感じる事に憤りを感じている

人族だった時には不要、無用と言われていた僕が・・・魔族になって必要とされている事に喜びを禁じ得なかった

・・・でも


「ふむ、君の言う事は理解出来なくはない。けれど残念ながら何もしなくともこれからこの世界は荒れるよ。何もしなければ世界が終わる・・・そう言い切れる程に、ね。」


「・・・どういう事だ?」


「簡単だ。今この世界は有史以来味わった事のない戦乱に見舞われる。そしてそれは・・・クロノ君を中心にと言っても過言ではない状況だろうね。」


「だからどういう事だっつってんだ!!!」


ダンキが苛々しているのか、【真祖】に対して平然と敬意も無く言葉を吐きだす

本人が同列として扱ってくれと言ったとしても・・・何か凄いな・・・

だがダンキのそんな言葉も本人は気にしていないのだろう

不快な表情1つ浮かべずに言葉を続ける


「今現在、この世界の脅威となり得る戦力が3つ、現在は世界の脅威とならないだろうが戦火の火種が燻っている戦力が2つ存在する。1つはクロノ君を筆頭とする君達【魔神連合】、残りは2つは【狂笑道化団】と【神と龍族真祖】だ。因みに残り2つは人族領と【魔王同盟】だね。君たちを除いたこの4つの戦力は間違い無く君たちに・・・いやクロノ君に襲い掛かって来る。」


「・・・人族領及び【魔王同盟】ですか、そちらは理解出来ます。【魔王同盟】とは多分、魔族領の我らが以外が集ってこちらに仕掛けてくる【魔王】達の事でしょう。ですが・・・【狂笑道化団】と【神と龍族真祖】は理解できません。」


「だろうね・・・【魔王同盟】への解釈は獣人の君の言う通りだ。先ずは【狂笑道化団】だけどね・・・これはクロノ君の姉君であるアカノ=エンドロールを擁する組織だ。」


「「「?!!!」」」


「ブ、ブロウドさん!!それは僕も聞いてませんよ?!!」


彼の言葉に思わず立ち上がりながら声を荒げてしまう

けれども彼はそんな僕の表情も織り込み済みらしく、悪戯が成功した様な表情を浮かべていた


「いやぁ~主であるクロノ君に伝え忘れていたなぁ~。失敗失敗・・・。」


(((・・・絶対嘘だ。)))


どうやらそう思ったのは僕だけではないみたいで、皆の表情を見ると同じ事を考えているのが手に取る様に分かった


「・・・で、ブロウドさん。姉さんがその【狂笑道化団】に居るという事は理解しました。ですがそれが何故僕を狙うという様な話になるんでしょうか?」


「うん、まぁぶっちゃけて言うとね・・・【狂笑道化団】こそがヴァリアやサイクスが結成した組織なんだ。彼らの目的は『この世界を面白くする。』その一点だけなんだけどねぇ・・・どうやら彼らはこの世界が目茶目茶になる事で僕が喜ぶという信念の基で活動しているんだよ。」


そう言ってやれやれと言った表情を浮かべる彼に少し苛立ったのは決して僕だけでは無い筈だ・・・

いつも有難う御座います!!

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