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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
ⅩⅢ章【フクシュウノゴウカ】
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アカノの疑問と鬼門


「3つの勢力だけど・・・1つは【魔神連合】の頂きに立つ【魔神】、もう1つは【魔神連合】に対抗する為に同盟を組み始めた【魔王同盟】、最後に禁忌ノ国と言われる【ズファイオ魔帝国】・・・。この3つが今の魔族領の3大勢力だろうね。」


「【魔神】とは・・・そこのサイクスと逢った時に対峙したあの【魔神】よね?」


「うん・・・。そして僕を拉致した【魔神】でもあるんだ。」


その言葉を聞き、自分の殺気を増す事を止める事が出来なかった

よりにもよってクロノを拉致し、虐げた仇敵が目の前に居たにも拘らず・・・私は敗れてしまった

そんな自分を許せない


「今から殺しに「姉さん待って!!」」


踵を翻して向かおうとする私をクロノが制止する

その声を聞くと否が応にも足が立ち止まる


「姉さん・・・あの【魔神】は魔族領の中でも異質なんだ。」


「・・・異質?」


言葉を反芻すると、クロノは頷いて言葉を続ける


「魔族領には元々13の国があったそうなんだ。この数百年は互いに牽制程度の争いはあったものの国が滅亡する等の戦争は殆ど無かった。・・・でも1年程前にある【魔王】が誕生してから情勢は変わった。」


「それがあの【魔神】ね・・・。」


私の言葉に頷く


「元々13あった国の内、5ヵ国がその【魔神】の傘下に加わった。しかも5ヵ国の内2ヵ国は国自体を滅亡させてね・・・。つまり13あった国が11となり、11の内4ヵ国が奴の領土なんだ。・・・魔族領で持つ奴の力は強大なんだ。」


「そしてぇ、危機感を覚えた残りの国がぁ【魔王同盟】ですねぇ~。」


「じゃあ残りの8ヵ国・・・いえ三大勢力なのだから幾つかの国が同盟を組んで対抗しようとしている訳ね。」


「うん。どうやら吸血鬼族の【魔王】が旗手となり呼びかけてはいるみたいだけど・・・僕が知る限り2ヵ国は同盟入り、1ヵ国は検討中、残りは難航しているみたいだね。」


「数の上では4ヵ国同士だけど・・・。」


「だね。でも残念ながらこのままだと【魔王同盟】は間違いなく敗ける。【魔神】が1体、【魔王】が3体なのに対し、【魔王】が4体だと余りに戦力不足だ。」


「じゃあこのまま待っていると・・・あの【魔神】がより強くなるという事よね?だったら尚更今叩かないと!?」


私がそう叫ぶとクロノは首を横に振る

サイクスがニヤニヤと笑っているのが視線の端の映り、より苛立てさせる


「違うよ姉さん。確かに今、【魔神】は無理でも【魔神】側の【魔王】を1体でも殺せば【魔王同盟】に対して有利に働くかもしれない。でもその結果・・・【魔神連合】に睨まれて身動きするのが難しくなってしまう。」


「・・・だが根絶やしにするには最善手じゃないの?」


「ううん。根絶やしにするにも効率的にいかないといけない。でないと身動きが取れずに根絶やす事なんてできなくなっちゃうからね。」


「・・・だったらどうやって?」


私がそう尋ねるとクロノは私が今まで見た事のない表情でニヤリと嗤う

それはまるで・・・弱者をいたぶる強者の様な印象を受けた

だが、その表情は一瞬でいつものクロノの表情に戻った

自分の見間違えだろうと思いなおし、クロノの言葉を待つ


「僕たち【狂笑道化団】で、【魔王同盟】の同盟国を増やしてあげよう。そうすれば【魔神連合】対【魔王同盟】も・・・面白い事になると思うよ。」


その言葉を聞きサイクスも口角を上げる

どうやら私の知らないナニカがこの2人にはある様で・・・私はそれに嫉妬してしまう


「それはそれはぁ・・・面白い事になりそうですねぇ・・・。」


「だろう?根絶やしにするにも面白い方が良いよね?そして陰ながら【狂笑道化団】の存在に認知させる事が出来る・・・。まさに一石二鳥だろ?」


そう言って2人はニヤリと笑っていた

いつも有難う御座います!!

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