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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅻ章【クログロトシタギネン】
310/640

真祖の脅威と驚異


「ふぅ・・・やれやれだね。」


1人、時が止まった世界で溜息を吐く

まぁ厳密に言えば親御様や他の【真祖】達は動けているのだろうが・・・


正直、クロノ君がここまで粘るとは思っていなかった

勿論私が致命傷を負っていた事も関係しているが、それは言い訳でしかない

ステータスの差を技術で埋め、魔力の差を命を賭して奪いに来る

その結果、私は切札3枚の内の1枚を切らざるを得なくなった


「この魔法は禁呪中の禁呪だからねぇ・・・。」


効果が異常な分、魔力消費量も異常であり、尚且つステータス弱体化も付与される

同列に扱われている禁呪の中でも一線を画す禁呪だ


「さて時間も無いな・・・」


そう呟き彼の元へ足を向け近づいて行く

彼の元へ近づく時の足音すら聞こえない

時が止まるとはつまりそう言う事だ

眼前の彼は目を見開き、口を大きく開けている

この魔法は世界でいう所の3分程度しか時が止まらない為急がなければならない


「クロノ君・・・言っておくが、私は君に好感を持っていたんだよ?」


誰に言うでも無く、そう呟きながら少しずつ彼に近づいて行く


「こう見えて、私は基本的に無表情でね・・・。君と出逢うまで笑うという感情をどうやら忘れていたみたいなんだ。僕は心から面白い、興味深いと思わなければ笑わない。・・・だからヴァリアは僕を笑わせようとしていたみたいなんだけど・・・彼女は私に盲信しているよね?」


そんな事を言っている間に、クロノ君と向かい合う


「じゃあね・・・私は君を忘れないと思う。」


そう言って彼の顔に手を近づける



「・・・?」



右腕に違和感を感じる


「ん?」


視線を右腕に移す・・・


「なっ?!!!」


そこには・・・音を立てずに僕の右腕を喰っている最中である触手が目に映った


「な、何故?!!どういう事だ?!!」


明らかな異分子が私に絡みつく

必死に右手の触手を左手で持っていた剣で切り裂き距離を取る


すると・・・斬った部分の触手の口は再生されないが、別の触手が斬った部分の何かを喰らい・・・触手が再度再生していく


「止まった時を・・・喰っている・・・?」


確かに【暴喰ノ口】は殆どの事象を喰えると言っていたのは覚えている・・・だが


「ハ・・・ハハハ・・・・。」


その殆どの中に・・・まさか時まで喰えるとは想像だにしていない

どう考えても・・・


「クロノ君・・・殆どに時を除外する事は・・・普通だろう?」


そんな事を呟いていると触手部分の時は喰われているが、私が居る空間は未だ喰われていないらしく、顎を上下しながら少しずつこちらへ近づいて来るのが分かる


「このまま逃避すれば今回はやり過ごせるのだろうけど・・・次に勝てる気もしないしねぇ・・・。」


そう、【不刻響閉】を使用した反動でステータスも大幅に落ちる

その状態で次回に持ち越して勝算はあるか?と聞かれれば間違いなく否と答えざるを得ない

それだけ私の弱体化は深刻ではあるし、彼の強さは異常とも言える


「そろそろかな・・・。」


嫌な汗を背中に感じながら・・・私の生に終焉が近づいて来るのが分かる

全く・・・私に汗を流させるとは・・・


「epoithq4i@:jh5 a54oj aq54jh@]j」


そう呟いた瞬間、時は動き出し触手たちは一斉に襲い掛かって来る


「くっ!!!」


襲い掛かる触手を次々と斬り伏せて行くが・・・再生力こそ遅いものの【対罪】の効果が効いていないかの様に再度再生され襲い掛かって来る


「どうやら賭けは・・・僕の勝ちですね。」


そう・・・当然、彼の時も動き出している・・・

彼の方へ視線を向けると、薄い笑みを浮かべて触手に翻弄されている私を眺めていた


「・・・あぁ!!!ここまでくれば君の勝ちだ!!!君のこのスキルはどうなっているんだい?!!」


必死に平静を装い、触手相手に抗戦している私に対して事もなげに彼は口を開くのだった

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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