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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅻ章【クログロトシタギネン】
308/640

クロノの大罪と対罪


【強欲ナル手】・・・サタニックと戦い、勝利した事により獲得した【大罪スキル】だが、非常に使いどころが難しいスキルだと言わざるを得ない


先ずは自分が相手と対峙し、視覚で相手を確認しなければならない。

次に奪おうとする物事に対してこちらから言葉にし、セット化(ターゲット化)しなければいけない

例えば相手の剣を奪うつもりであれば剣という単語をセット化した上で言葉を投げかける

それに対し、相手がそのモノについて回答すれば奪う事に成功する

ただセット化し、奪う事に3回失敗すれば24時間は発動出来ない

そして奪ったモノは12時間しか効力がないという事が分かった

しかも魔力の消費が中々に多大だ

ハッキリ言って失敗すれば僕は身動きできなかっただろう


そして、相手のステータス等を奪う事が出来る術だが・・・これは【強欲ナル手】の上位版、言うならば僕の【暴喰王ノ口】と同等の意味を持つ

残念ながら完全適正を持たない僕は今の所使用できない為に詳細は不明だが・・・厄介な部分は間違いなくあるだろう

だからこそピーキーで且つ強力なスキルだと言えなくもない


「ブロウドさん・・・勝負の結果は凡そ見えたと思っているのですが・・・降参する気は無いですか?」


僕に魔力の半分を奪われたブロウドさんは既にキツそうな表情を浮かべている

保有している魔力で致命傷分を補いながら戦っているのだから使用できる魔力も僕よりも少ない

しかもその傷が致命傷だったのなら猶更だ


「・・・驚いたよ。まさか虎視眈々と狙っていたとはね。」


「ブロウドさんが傷を負っていてくれたお陰です。万全な状態であれば耐性で奪う事が出来ない可能性もありましたからね。」


「確かに・・・。試した事が無いから不明だが、その可能性はあるだろうね。」


「今の僕なら【暴喰ノ口】、【怠惰ナ脚】、【強欲ナル手】を使用する事が出来ます。・・・降参して貰えませんか?」


そう尋ねると首を横に振る

そして剣を取ってこちらに対して構え、なけなしの魔力を練り上げてくる


「残念ながら・・・このままだと君に【真祖】らしい所を見せていないからねぇ。」


「ブロウドさん・・・そのまま攻撃を繰り出すと・・・最悪死んでしまいますよ?」


「なぁに、残念ながらそう簡単に死ねる身体じゃないもんでね。多分大丈夫しゃないかな?」


そうは言いながらも、顔色はより悪くなっている


(これは早めに勝負を付けないと・・・ブロウドさんが死んでしまうかな?)


そう思い、【暴喰ノ口】を顕現させる

僕と姉さんを嗾けた張本人とは言え・・・僕の命の恩人には変わりない

出来る事ならば命ある状態でブロウドさんに勝利したい・・・


あの時、死んでいる僕をそもそも変生させる必要は彼には無かった

そこに打算があろうとも、それが気紛れだろうとも僕の命を助けてくれた事には間違いが無い


それに・・・彼の知っている事は有益だ

姉さんの事、ヴァリア達の事、神の事・・・それらの情報を聞き出す為にも生きて捕縛するというのは勝利条件だとも言える


僕は【暴喰ノ口】を発動し、触手をブロウドさんへ襲い掛からせる

その触手を眺めながら、彼はうっすらと口角を上げる


「クロノ君、君は少し傲慢になっているのかな?君が相手にしているのは・・・【真祖】だよ?」


そう言いながら触手を剣でスパスパと斬っていく


「流石ですね・・・でも触手は直ぐにすると復活しますよ。」


「さぁ、それはどうかな?」


「?!!」


そう言われ、斬られた触手を見ると・・・再生されていない

数十の触手を発動させ、再度襲い掛からせてみるも、ブロウドさんに斬られた触手は再生されなかった


「・・・なんで?」


「言っただろう?この剣の銘を・・・表銘は【耐罪】、裏銘は【対罪】だ。表銘は【大罪スキル】に対しての防御力は上がり、裏銘は・・・【大罪スキル】に特攻した剣となる。」


そう言いながら得意げな表情を浮かべていた


いつも有難う御座います!!

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