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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅻ章【クログロトシタギネン】
305/640

クロノの回避と懐疑


「この世界の根源と言っても良い魔力を一方的に使用できなくして、ブロウドさんだけが使用できるなんて・・・反則も良い所ですね。」


若干皮肉を込めてそう言うと肩を竦めながら「だろう?」と返してくる


「だがこれが実際便利なんだよ。侵攻してくる魔族が何千規模だろうと殆ど意味をなさないからね。」


「・・・だから誰も戻って来ない国だと言われているんですね。」


「その通り。特に今回みたいに致命傷の身であってもこちらだけが魔力を使用できるというのは非常に有利に作用するだろう?」


「致命傷だとしても、ブロウドさんに勝てる存在なんて片手ほども居ませんよ。」


「おや、片手ほどは居る様な口ぶりだね?」


微笑みながら魔力を練り上げているのを感じる

多分、僕が口を開いたと同時に攻撃を仕掛けてくるつもりだろう・・・


「ええ、貴方の言う神もそうですし、2人の【真祖】もそうじゃないですか?【剣神】アカノ=エンドロールも可能性はあると思います。後は・・・僕ですね。」


そう言った瞬間、極大の火球が8つ僕に向かって撃ち込まれる

何らかの攻撃があると予想していたのが幸いし、突発的であっても分かり易い攻撃を回避する事が出来た


「フフフ・・・フフフフフ・・・ハァーーーーーハッハッハ!!!!クロノ君、君がこの状態で私に勝てると?!!」


追撃が来るかと身構えていたが、ブロウドさんにとっては愉快だったみたいで面白そうに笑っている

・・・詰まり、冗談の類だと彼に思われているという事だ


「えぇ・・・僕はブロウドさん、貴方に勝ちますよ。」


「フフフ・・・いや失礼。私は戯言だとは思っていないよ?ただ君がどの様にして私に勝とうとするのか・・・興味が尽きなくてね。全く・・・君は本当に面白いよ。」


そう言って氷の槍を数十顕現させてこちらに狙いを定めて来た


「君が頼る事が出来るのは手元にある剣一本のみ。それに対して私は魔力を使用できる上にちょっとした業物の大剣を携えている。更に致命傷を負っているとは言え私は【真祖】だ。さてさて・・・どの様に切り抜けてくるのか・・・楽しみで仕方が無いよ。」


「!!!」


そう言うと同時に鎗が一斉に襲い掛かって来る

それを斬り崩しながら打開策を講じる為に自分の仮定が正しいかを確認していく

そんな僕を他所にブロウドさんは言葉を続ける


「そうそう、さっきの話の続きといこうか。アカノ君の撒き餌として君をおびき寄せたという話はしたね?私は本来、彼女を魔族化しようと考えていたんだ。そうすれば神に届きうる・・・そう考えてね。」


「・・・・・・。」


「だが君と言う存在を見て・・・私は考えを改めた。魔族化して【剣聖】のままのアカノ君よりも、魔族化して【魔王】となった君の急激な成長に賭けてみようとね。その結果、君は私の期待に応えて【魔王】から【魔皇帝】となり、今は【魔神】まで急成長を遂げ、私の期待以上の動きをしてくれたよ!!」


「・・・ブロウドさんは、僕に・・・何をさせたい・・・のですか?」


「何をさせたいか、か・・・。君は何もしなくても良いよ?私は君と言う存在を依代として私の力を高め・・・神を殺す。」


「・・・依り代?」


「そう、依り代だよ。君に分り易く言うならば・・・【強欲ナル手】と似たようなものだね。」


「詰まり・・・僕を成長させその力を吸収すると?」


「その通り。おっと・・・どうやら『アイスランス』は全て捌いた様だね。じゃあ・・・もう一度だ。」


そう言いながら数十の『アイスランス』を顕現させ、再度僕に襲い掛かってきた


「だがこのスキルは【強欲ナル手】程万能では無くてね・・・たった1人にしか使用できないんだ。だからこそ私は慎重に吟味していたんだけどね。」


「だからこそ僕を成長させる為、わざわざこの国まで来る様に課題を出した・・・。」


「その通りだよ。ただ・・・ここで想定外な事が1つ出てきた。見限ったアカノ君もまた、かなり強くなっていたんだ。だから私は君と彼女が戦う様に仕向け、彼女を鍛えて、君たちの戦いの結果を待っていたという訳さ。結果は予想外な事もあったが・・・君の勝ちだと言っても良いだろう。」


そう言って得意げな表情を浮かべる

その表情を見て、僕は微笑みながら言葉を返す


「でも此処でブロウドさんが僕に敗北すれば意味が無いですけどね。」と・・・


いつも有難う御座います!!

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