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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅻ章【クログロトシタギネン】
299/640

クロノの来迎と来光

クロノスで会議を行った5日後・・・


「【魔神】様、遠路はるばるようこそお立ち寄り頂きました。」


僕は【天聖国アンギス】の王城に到着していた

到着したばかりの僕にバルデインは仰々しく礼を取る


「遠路も何も・・・転移だから一瞬なんだけどね。」


そう言って苦笑いをするとバルデインもフッと笑う

バルデインが【天聖国アンギス】へ出立する際、ローヴのマーカーを付けた兵の盾を渡した

どうやら彼はその盾を王座に置いていた様で王座の前に転移される事となった


「アンギスはどう?」


「はい、民の生活水準としてはブーザルやソウトウキ以上、インフォニア未満というところでしょうか。」


「ずっと此処で待機していたの?」


王座の隅っこに山積みの書類が積み重ねられている机を見ながらそう尋ねると苦笑いを浮かべる


「出来る限りは此処に待機しておりましたが、どうしても不在にしないといけない場合はクロノス兵を交代で待機させておりました。」


「そっか・・・。」


本来バルデインはこういう仕事は不得手な筈だ

だが自分なりに出来る事を精一杯取り組んでいたのだろう

その姿勢は尊敬できるし、自分で考えて行っているという事が嬉しいと感じる


「【魔神】様・・・仮面は止められたのですか?」


「うんまぁ・・・色々あってね・・・。」


正直ローヴも使いたくは無かったが・・・利便性の魅力に負けて今は纏っている

僕はそのローヴを脱ぎ、王座に放り投げてバルデインに近づく


「四武だっけ・・・彼らはどうしてるの?」


「奴等ですか?アンギスの【魔王】が【魔神】様に敗れた事により従順ですよ。ラザアルという四肢が欠損した男には現在のアンギスの情報を精査させております。ジュリアンという幼子には後々戦力になればと思い魔法の威力と精度を上げさせています。」


「そっか・・・。落ち着いたらルーシャかマリトナを派遣させるよ。」


「いえ、こちらにもその様な役職の天使族がおりますので・・・まぁ、未だ信用は出来ていないのですが。」


「この間まで戦争していたのだから・・・まぁそれは仕方無いよ。」


喧嘩して直ぐに仲間になるなんて人族では無理だ

力に比重を置いている魔族であっても直ぐに心の底から信用できるかと言われれば思うところはあるのだろう・・・

まぁ、ブーザルみたいに圧政で虐げられていたり、ダンキみたいに単純な魔族もいるけれど


「バルデイン、突然で悪いけれど今晩だけ泊めてくれないかな?明日には出立するからさ。」


「勿論です。明日とは言わず何日でも。」


「いや、課題を終わらせるだけだから・・・直ぐに行って直ぐに終わらせるよ。」


「・・・【魔神】様、こちらへ単身でご来光頂いた事からこの様な事を申し上げるのは無作法であるのは承知ですが、私を供に連れて行く事は叶いませんでしょうか?」


機転が利くバルデインだからこそ、僕が単身で向かいたいと告げたことを理解しているのだろう

その気持ち自体は本当に嬉しいけれど・・・


「・・・悪いけど、こればっかりは僕だけで向かいたいんだ。・・・ごめんね。」


「・・・いえ、詮無き事を申しました。」


そう言って僕に一礼をする

僕は気にしなくて良い旨を伝えて、バルデインに寝室へ案内される


そして急な訪問にも拘らず、食事を振舞われながら天使族の情勢と特色を説明してもらう

その話を聞きながら食事を取っていると、バルデインは僕の傍らに寄り掛からせている剣に目をやる


「【魔神】様、その剣は・・・今までの剣とは異なりますね?」


「うん。前の件は先の戦いで壊れてしまったからね・・・急遽ポセイランから取り寄せしたんだ。ちゃんとルーシャに鑑定もして貰ったから問題無いと思うよ。」


そう言って自分の剣に目を向ける

ローエルの剣と比べるとやや細身だが、耐久力と斬れ味に突出した剣だ

その分、魔力の伝導は若干鈍いらしく、エンチャント等を行うには余り適していないとも聞いている


その事を説明すると、バルデインは興味深そうな表情を浮かべた

彼も騎士団長という事も有り、武器に興味があるのかな?と新たな一面を見て嬉しく思った


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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