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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅻ章【クログロトシタギネン】
293/640

ルナエラの停戦と口戦


本当に!!ほんとにこいつは!!!

目の前で優雅に飲み物を連れと飲んでいる青年をジト目で睨みつける


青年の名はクロノ=エンドロール

私の友であるアカノ=エンドロールの弟にして・・・信じがたい事に【魔神】

つまり魔族領の総大将が机を挟んで対面上でノホホンとしておる


受付から「クロノさんが【魔神】を名乗ってやってきました!!」と言われた時は驚いたし、意味が分からんと思った

だが・・・階下に行くにつれて濃密な魔力を感じるにつれてクロノかどうかは兎も角、魔族が来たのは確実だと緊張感をもって降りて行くと・・・


「やぁルナエラ。」


そう言いながらにこやかに手を振って来おる

その時の私の感情と言えば嬉しいやら驚くやら疑問に思うやら・・・でもまぁ嬉しいやらと複雑じゃった


その後、冒険者が魔法を訓練する練習場へ案内し、机と椅子を用意して今に至ると言う訳じゃが・・・こんなに広い訓練場に机と椅子があるのが違和感しかない!!

まぁ此処であれば魔力が漏れにくい為に致し方なしと言えばそうなのじゃが・・・

だが、目の前のクロノにどう話しかけて良いものか話題に困る

そんな私の表情を察したのか、奴は朗らかに微笑みながら口を開く


「ごめんね・・・魔族になった僕に気を遣ってもらって。」


「まぁ仕方あるまい・・・。お前が魔族になったと言うのもその魔力で信じざるを得まい。」


こうみえて私は戦闘職の称号を得ているのでそこまできつくは無いが・・・非戦闘職の人族からすればこれはキツい


「お前が連れと来ているという事は・・・アカノとは逢っていないのか?」


私の物言いにクロノの両脇に待機する魔族の女性が睨みつけてくるが・・・無視しよう

クロノもそんな2人に気付いていない様だしな・・・


「実はその事で来たんだ。単刀直入に伝えるけど・・・姉さん、アカノ=エンドロールは魔族だけでなく人族の敵にもなった。」


真剣な表情で私にそう告げてくる


「はぁ?!!」


「突拍子が無かったかな・・・。順を追って説明するね。」


そう言ってクロノはローエル達に殺されたあの日から私に説明を続けた



「・・・とまぁそういう事なんだ。」


「・・・。」


どれもこれも衝撃的過ぎて処理が追い付かない

まずは・・・アカノが言っておった『ある御方』とは【真祖】の事じゃろう

であればアカノが言っていた事とクロノが言っている事がある程度一致する

詰まりアカノは【真祖】に一部ガセネタを掴まされていた・・・と

こうなるとあの時にアカノから詳しく詳細を聞かなかった事が悔やまれる


で、アカノは壊れたのか・・・クロノをクロノと認識出来ず、サイクスとかいう黒髪黒目の甘言に付いて行ったというのが理解出来ないが・・・【魔神】がクロノであるという事により何かが壊れてしまったのかもしれない


「ここからが逢いに来た理由になるけれど・・・サイクス達は人族魔族を見境なく滅茶苦茶にしようと考えている。僕はそれを阻止したいと考えている。」


「・・・ん?魔族領の平穏が保たれば良いのではないのか?」


「勿論そうなんだけどね。相手は実態が何一つ分からない奴等だ・・・魔族領だけで情報を集めても実態がつかめない可能性がある。それよりは人族領と情報を統合した方がより確実だろう?」


「成程な・・・確かに情報は少ないよりは多い方が良いわな。だが人族領がそれで良しとするかが問題となるが。」


「うん。だから見返りとして1年間はこちらから人族領に攻め込まない。場合によっては延長しても良いとさえ考えているよ。」


「・・・停戦か。」


「そうだね。但し、人族から攻め込んできた場合は当然反故にさせてもらうけどね。」


「道理じゃな・・・。」


そう考えながらグラマスの指示に近い形で着地しそうな流れに歓喜する

1年という期間ではあるが、更新される可能性すらあるという事は最終的に和平に繋がる可能性すらある

私は思いもよらない提案に小躍りしそうになった


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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