クロノの方針と指針
「皆、今回はお疲れ様。それと・・・有難う。」
「「「はっ!!」」」
姉さんの戦いから2日後、僕はクロノスの城で重鎮を召集し会議の場を設けた
会議の参加者はルーシャ、ロキフェル、マリトナ、サラエラ、ファーニャ、ダンキの5名に加えて内政に尽力してくれている重臣たちだ
バルデインは今天使族の国へ行っており、反乱分子の確認制圧を兵を率いて行って貰っている
一通り事が済めばルーシャとマリトナに向かって貰い内政状況の確認をして貰う予定だ
「正直、今現在の僕等は四方八方からの敵に囲まれてしまっている状況だ。此処で今の敵対勢力を確認した上で次の行動を決めていきたいと考えている。」
僕がそう言うと皆一堂に頷く
その動作を受けてルーシャが立ち上がり説明を始める
「先程に【魔神】様からご説明頂きました様に今の現在状況を皆で確認を行いたいと思います。まずは当然なら人族ですね。」
そう言って全員に見える様に炭化させた棒で皆が見える程大きな板に『人族』と書き込む
「先日にロキフェル様、ダンキ様、マリトナ様のご活躍のお陰で人族領の砦を占拠するに至りました。ただ・・・人族最強と言われる【剣聖】・・・いえ、【剣神】と2人の【勇者】により奪回されております。」
そういうと申し訳なさそうに3人は俯く
「これは責めて訳じゃないからね!!飽くまで経過報告だし、正直僕もかなりギリギリだったから!!」
「はい。それに戦闘により砦は瓦解した為に人族があそこに居留する事も不可能となりました。個で我々に劣る人族があそこに大人数を居留させられないという事は逆にいつでも攻め込める場所が確保できたという事ですので本来の目的は達成されております。」
ルーシャがそう言うと3人共に微妙な表情を浮かべる
そんな表情をみて話題を変えるべく咳払いをして話を続ける
「こ、こほん。次にヴァンパイア族を指揮するであろう魔族領の連合国です。こちらに関しては直ぐに動いて来るという事は無いでしょうが・・・数カ国の連合国で攻め込んでくるという事は警戒は必要です。」
そう言いながら『ヴァンパイア連合』と板に書いていく
それを見ながら頷いて口を開く
「そうだね・・・ポセイドニスさんにもそこの情報を購入する旨を伝えているから、何かあれば動ける様にだけしておこう。」
「畏まりました。それでは最後ですが・・・。」
そう言ってルーシャは『???』と記入していく
それを見て詳しく知らない面々は怪訝な表情を浮かべる
「【魔神】様、この???は・・・どの様な事でしょうか?」
「うん、まずはこの事について説明するよ。」
そう首をかしげる重臣の言葉に立ち上がり、姉さんとの戦いやサイクスたちの事を知る限り説明していった
◇
◇
「・・・とまぁこんな感じでね、今現在は姉さん・・・いや人族の【剣神】はこの???と合流している事になる。」
「なんと・・・つまり目的も不明確、手段も不明確、規模も戦力も不明確な敵だと。」
「戦力は低くはあるまい。我が主のアレを霧散する術など・・・少なくとも儂は知らんぞ。」
「しかしこの流れにより人族側は大幅の戦力ダウンは免れませんね・・・。となると人族を叩くのは今でしょうか?」
その言葉に皆一様に頷く
だけど僕は・・・
「確かに人族を叩くには絶好の好機だとは言える。でもそれは後回しにしようと思う。」
そう宣言した。
すると皆が意外なほどに驚いた表情を浮かべる
(あぁ、説明が足りなかったかな?)
その表情を見て、補足が必要だと考え言葉を続ける
「誤解しないで欲しいんだけど・・・人族を滅亡させると言う事に対して拒否感はないよ。問題は単純で数と広さと時間なんだ。」
「数と広さと時間・・・ですか?」
ファーニャが僕の言葉を反復しながら考え始めた
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