表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅱ章【クロハクロヨリクロシ】
27/640

クロノの判断と決断

クロノさんは何を選んだのでしょうか?


僕の呟きが聞こえたのだろう

「そうだね。確かに上級称号が陳列している。」

ブロウドさんは頷きながらスキルボードを眺めている


「後、【勇者】は分かるのですが…他の4つの称号がよく分からないんですけど。…明らかに強い称号なんだろうという事は分かるのですが…」

この短時間で目まぐるしく自分自身に変化があって追い付かない


「これは予測になるんだが…この【神ヘノ冒涜】というスキルは変生してから表示されたのかな?」


「いえ…僕は自分のステータスが低い事が理由で人族だった時は殆ど見ていませんでした。強くなったという実感もありませんでしたので…」


「という事は可能性は2つあるね。1つは君が強くなっていて人族の頃から表れていた、もう1つは魔族に変生した事によって表れた。」


「成程…どちらなんでしょうね…」


「どちらでも今となれば意味は無いさ…このボードを見たまえ。」

ブロウドさんはそう言いながら続ける


「【勇者】と【御使】の丸は黒くなっているだろう?この2つは魔族には表れない固有称号だから魔族の君は選べない。となると【覇王】【使徒】【魔王】の中から称号を選ばなければならない。」


確かに【勇者】【御使】は黒くなっており他の3つと違い点滅もしていない

「反対に君が人族だったとしたら【使徒】【魔王】は選べなかっただろうね。これは魔族の固有称号だからね。」


僕が人族の時にこのボードに気づいていれば【勇者】になった未来もあったのか

(…いや、【勇者】は選ばなかったな。)

比較対象がローエルの為に良い気分にはならない


「この3つの称号はどんな差があるんですか?」

僕は良く分からないから尋ねてみる


「端的に言うと【覇王】は部下や眷属の数や質により自分の強さが変わり、【使徒】は1人でいる方が強くなるね。【魔王】はその中間という感じかな。」


(だったら【覇王】はないかな…)

僕は今1人だ

後々仲間や家族みたいな関係性になる人は欲しいとは思うが部下や眷属が欲しいとも思わない


「あぁ、因みに【使徒】はおススメしない。出来るだけ避けた方が良いだろう。」


「そうなんですか?」


「【使徒】は独りでいれば強くなるが、反面誰とも関わらない方が強い称号だ。君は魔族なんだから人族よりも永い命を独りでいるのは辛いものだよ…」

そう言った彼の顔は少し寂しそうだった


そうなると必然的に【魔王】になる訳で

(想像つかないなぁ…)

それが僕の率直な感想だった


「まぁ、今すぐに決めなければいけないという訳ではない。だが、強くなる為には称号を得る事は間違いなく手段の1つとなる。…君は全種族と比較しても『自分で選ぶ選択肢がある』という稀有な例だからね。…その幸運は噛みしめるべきだと思うよ。」


そう言われてハッとする

確かに僕以外の全ては称号は与えられている筈だ

【剣聖】になりたかった人が【商人】に

【商人】になりたかった人が【剣人】になるのが当然だ


そう考えると戦闘職限定ではあるものの自分で選ぶ事が出来るんだ…


「…ブロウドさん、決めました。」

僕がそう言うと驚く


「もう決めたのかい?ゆっくり決めたら良いんだよ?ここにいる限り時は止まっているんだよ?」


「いえ、結局僕にとっては選ぶ必要が無いというか、選びようがないというか…消去法にはなってしまうのですが。」

そう言いながら苦笑してしまう

でも僕は決めたんだ


魔族として生きていく

ならば魔族としてそれに相応しい称号はこれしかない


部下や眷属がいないと強くなれないんじゃ駄目だ


魔族となってまで独りで生きていくのは、アカノという人に失礼だ

僕は人族でも大切な人を見つけた筈だ

だったら魔族でも大切な人を見つけたい





「……僕は、【魔王】になります。」

だからこそ僕は決意を込めてそう言った


予想通りでしたか?

もしかすると無難かもしれませんね!


「はいはいテンプレテンプレ」という方は★を

「いやいや意外と変則的じゃね?」という方はブックマークをお願い致します!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ