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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅺ章【ケツルイガシタタルホドニ】
262/640

ロキフェルの焦燥と衝動


(さて・・・これは一体どうすれば良いかしら?)


周りをザっと見渡し現状把握をしようと考える

まず注目すべきはバカ(ダンキ)

【魔王】である奴がかなりの劣勢・・・いや最早敗北仕掛けていると言っても過言では無いだろう

しかも特筆すべきはバカは本気で相手と戦っていたにも拘らず敗北仕掛けているという事実

【魔王】であり、【魔王】の中でも実力者でもあり【大罪スキル】を持っているアイツが、【大罪スキル】を発動させているにも拘らずあの有様なのだ・・・


次に目を見張るべきは人族の赤い髪の女性・・・

明らかに当初とは雰囲気が違う

当初は気おくれの様なモノを感じていたし、魔族特有の人族に有害な魔力も受けていたと思う

それが・・・


今、この赤い髪の女性に3人で向かって行っても良くて勝率3割だ

ダンキは基より、マリトナの傷も決して浅くない・・・

私も魔力を結構使用してしまった

まぁ【悪魔ノ削命】を使えば勝率は7割を超えるだろうけど・・・今後の事を考えると得策ではない

そんな事を思考しているとバカが大声で呼びかけてくる


「おいガキッ!!!何も言うな!!何もしゃべるなよ!!!」


・・・?

コイツは何を言っている?そんな疑問は赤い髪の人族が代わりに答えてくれた


「そうか、君も知っているのか・・・。ねぇ、クロノ=エンドロールと言う名の青年も事を教えてくれない?」


?!!!!

クロノ=エンドロール・・・ってお兄様の事よね?!!

お兄様を知っている、赤髪の剣士となると・・・答えは1つしかない

目の前の人族こそが・・・お兄様の姉君、アカノ=エンドロール?!!!


私たち主要な幹部たちは記憶が戻ったお兄様から素性は聞いている・・・

元は人族だった事、【真祖】に生き返らせて貰った事、アカノという大切な姉が居た事・・・


私は知っている・・・

お兄様は今でもこの人族を大切に想っている事を・・・


私は知っている・・・

お兄様が人族と戦争をする事を躊躇していた理由はこの人族の存在のみが理由だった事・・・


私たちは知っている・・・

私たち魔族を想って、戦争を選択したお兄様は・・・この人族と戦う事になろうとも、私たちを選ぶという決意の元に戦争を判断した事を・・・


今、この人族とお兄様を逢わせると・・・お兄様が勝つと私たちは皆信じている

けれどもそれは・・・お兄様に深い悲しみと罪を背負わせる事と同義だ

だったら今の内に彼女を殺してお兄様には知らぬ存ぜぬを突き通せば・・・

若しくは、罪を告白してお兄様に殺されるならばある意味本望だ


「黙っている分では見込みはあるのかしら?・・・さぁ答えなさい、クロノの事を・・・クロノ=エンドロールの事を!!!!!」


そう言って刃を私の真正面に突き立てる、この人族に今のままでは勝てる道理はない・・・


(でも勝てないと・・・やらないは同義ではないわっ!!!)


瞬間、不意打ちに近い形で彼女の真下から黒い棘を発動させる

けれども発動させた瞬間、彼女はもうその場には居なかった


「そう・・・。貴女もその道を選ぶのね?本当に・・・残念。」


「『夜王ノ魔衣』っっ!!!」


そう彼女・・・いえ、アカノが言った瞬間、マリトナが私の周りに超級魔法を発動させる

それにより、彼女の斬撃は私に当たる事は無く回避する事に成功した

・・・でも


(超級魔法とただの斬撃が相殺されるって・・・どれだけ強いの?)


そう考えると私の考えは、自身を過大評価していたみたいだ・・・

このままじゃ9割の確率で敗け、【悪魔ノ削命】を使っても5割程度の勝率でしかない・・・


「人族のお姉さま・・・残念ながらお伝えする事は何一つ有りませんわ。私たち3人と遊んで、そして死んで下さいね?」


そう言って、自分の翼を悪魔に変形させて、一斉に襲い掛からせた


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待してる!!」という方は★&ブックマークを何卒宜しくお願い致します!

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