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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅺ章【ケツルイガシタタルホドニ】
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ロザンワの侮辱と屈辱


「やってくれたな・・・。」


マリトナは未だにダメージがあるのか、フラフラ覚束ない足取りで立ち上がる

当然、その隙を見逃す筈も無く設置型魔法を詠唱し、次の攻撃に備えた


「攻めるのは得意でも、受けには弱いのですか?」


若干挑発めいた言動を放つも、存外彼女は冷静な様で攻め込んではこない

その代わりに彼女は持っていた長剣に魔力を注ぎだし


「ふっ!!!」


魔力を伴った斬撃を飛ばしてくる


「なんの!!!」


攻めてくる斬撃を所狭しと設置した魔法で相殺させていく


「ふっ!!ふっ!!ふっ!!」


だがそんな事はお構いない様に斬撃をドンドン飛ばし、その都度魔法で相殺させていく


(これは・・・不味いですね。)


かなりの数を設置したと言っても無限ではない

そろそろ設置した魔法の数が限界を迎えつつあった・・・


「ファイアーアロー!!ファイアーアロー!!ファイアーアロー!!」


相手の斬撃に対抗して魔法で相殺を目論むも私の魔法を1発放つ間に彼女斬撃を3回飛ばしてくる為に、時間稼ぎにしかなっていない・・・


「ファイ「残念、此処だ。」」


声が聞こえたと同時に背中が激痛に襲われる

痛みをこらえて非難し、自分の居た場所を確認するが・・・誰もいない


「!!!」


「・・・ほう。」


再度不細工な恰好ながらも避難すると、魔族が私の居た場所に上空から剣を突き刺して落下してきた


「はぁ・・・はぁ・・・。」


接近戦に持ち込まれたのは僅かにも拘らず、肩で息する程疲労している


(これでもそこらの戦闘職よりは体力がある筈なのですが、ね・・・。)


自嘲と理不尽な怒りが巡るも相手の動きを観察する事だけは継続する

だが当の彼女は再度追撃する事もせずに長剣を振り回しながら無造作にこちらに近づいて来る


「・・・体捌きは15点です。・・・魔法は70点差し上げましょう。ですが詰めが甘いですよ。」


「はぁはぁ・・・それは・・・申し訳御座いません・・・。」


そう言いながら悟られない様に自分の背中に回復魔法を施す

確かに今の所は後手後手に回っているのは明白だ


「先程貴女は聞き捨てならない事を仰いましたね?貴女が【勇者】とか?」


「えぇ・・・私は魔法に特化していますが・・・【勇者】です。」


そう言うと顎に手をかけて何やら思案し始める


(魔族と言う種族は色々思案しだすのでしょうか?)


そんな事を考えながら、私は真実に目を背けて魔力を練り上げる

彼女が思案している間に出来る事全てを行っていかなければ勝ち目は最初からない

そんな私を気にもせずにマリトナは声を掛けてくる


「お前は魔法特化の【勇者】だと言ったな?」


「・・・えぇそれが?」


「では今から魔法のみで戦うというのはどうだ?」


「・・・私からすれば有難い申出ですが・・・何故?」


「ん?あぁ・・・正直、近接戦闘では相手にならないからな。私も思う存分戦いたいし。」


ーーブチッーー


自分の頭の中で何かが切れる音がする


「・・・人が気付かない様、気付かない様にしていましたのに。やはり貴女は・・・私を舐めているのですね?」


そう言う私の怒り等、どこ吹く風という様な表情で言葉を返答してくる


「まぁ、な。今までの戦いで私が受けたのは設置型の雷魔法だけだ。それに戦闘内容だけを顧みれば・・・まぁ致し方無いだろう?」


「・・・『氷王の魔弾』っ!!!」


魔法を唱えた瞬間、私の身体程もある氷の弾が48発分顕現される

私の攻撃魔法でも3番目に強い超級魔法だ

流石にそれを見た彼女は「ほぉ・・・。」と感心している

だがっ!!私の最強級の魔法を見てそれだけの反応であるのが我慢できない


「いけぇぇぇぇぇぇぇーーーーーー!!!!」


私がそう言った瞬間、魔弾は一斉に彼女に向かって発射される


「この魔弾は追尾機能を持った超級魔法です!!しかも触れればたちどころに凍結する状態異常持ちですよ!!」


そう得意げに叫ぶ私に彼女は苦笑いで返す

その表情がより私を苛立たせた


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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