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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅺ章【ケツルイガシタタルホドニ】
250/640

アカノの対峙と開始


「さて・・・君たちの要望通り、今この場には僕たちしかいない。これで問題無く殺り合えるね。」


キッチリ1時間後、砦の城門には例の3人以外は誰も居なかった

念のためにとロザンワが魔力を探るも何処にも感じなかったそうだ


「しかしまさか要望が通るとか・・・正直思っておりませんでした。」


「だね~。でも要望が通って時間を空けたお陰で私たちも回復できたし、負ける筈無いよ!!」


そう言ってカラミトルは両手を拳にしてフンスと鼻息荒く身構えている

私も魔力を多少なりとも回復する事が出来、これなら戦う事が出来る

問題は・・・


「さて・・・じゃあ俺はあの赤毛の嬢ちゃんにするか。あん中じゃ一番()()()()。」


「じゃあ僕はやっぱり龍族を使役している女の子かな?龍族と人族の組み合わせでどう戦うか興味あるしね!!」


「では私はあの魔法使いと致します。」


この3人相手に本当に勝てるのか?という一点に尽きる

私は油断せず、目の前の鬼人族を睨み剣を構える




「?!!!!」




いつ眼前に立ったのか、鬼人族の【魔王】は既に私の正面に立ち剣を振り下ろしていた

咄嗟に不細工な状態で回避し、元居た地点を確認するが砂埃は舞い上がり場所を確認出来ない




「おせぇぞ赤毛。」




背後から声が聞こえ前方に回転し回避すると





ーーーズゴォォォォーーーーンーーー




轟音が響き渡り、先程の鬼人族のものとは比較にならない打撃跡が出来上がっていた

素早く辺りを見渡すと、ロザンワはマリトナと呼ばれた女性に接近戦を強いられており、カラミトルは3匹を顕現させにらみ合っていた



「おうおう赤毛の嬢ちゃん、お仲間の心配とは・・・余裕じゃねぇか?」


そう言って悠然と歩いて来る鬼人族の【魔王】

奴が私の相手と考えると億劫になるのも致し方ないな・・・と自嘲してしまった。




「どうしました魔法使い。私は未だ全力など出しておりませんよ?」


目の前の女性魔族の持つ長剣を間一髪避け続ける

彼女の言う通り、本気では決してないだろう

【勇者】とは言え魔法に特化した私には接近戦は不利にも拘らず間一髪とは言え避けていられるのは偏に彼女が本気ではないからだ

私は取り敢えず然程集中力を必要としない初級魔法を放ち、相手との距離を取ろうとする


「ふん、この期に及んで初級魔法とは・・・舐めているのですか?」


そう言って辛うじて放出したファイアーボールを剣で真っ二つにして尚も距離を詰めよる


「がっ?!!!」


私の隙を見つけたのか腹部に痛烈な痛みが襲い掛かり、意図せず魔族と距離が出来る

魔族を見ると片足を宙に浮かせ、蹴りの体勢のまま、こちらを見つめる


「やれやれ、まさかとは思いますが・・・それで本気と言う事はないでしょうね?」


「・・・本気ですよ。」


そう答えると彼女は若干気落ちした表情を見せる

それは失望・・・

恐らく強者と相見えたかった魔族の彼女にとって、弱者である私と戦う意義を見出せないのだろう


「やれやれ・・・多少は体捌きは出来る様ですが・・・。先走って攻め込んでくる程の力は有りませんよ?」


「えぇ・・・存じております。」


自分の力は自分が1番知っている

アカノさん、カラミトルさんと比べると私の実力はどうしても見劣るだろう


「なのにノコノコとやって来たと・・・。では当然死ぬ覚悟もありますよ・・・ね?!!」


そう言った瞬間、私と距離を詰めてくる


「えぇ、死ぬ覚悟は有りますよ。・・・私も【勇者】ですから・・・ね!!!!」


「なっ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」


そう言って魔法を発動させた瞬間、マリトナと呼ばれた女性が居る地面から雷が発動する

突然の攻撃に苦悶の表情を浮かべる彼女に私は見下ろして


「どうしました?まさかこれで本気とは言いませんよね?」


そう悠然と言い放った


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非ともお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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