クロノの称号の照合
いつも有難う御座います!!
基礎工事こそしっかりと!!という事でトントンと基礎を組み立てております。
あれから数日後
僕はブロウドさんはと共に屋敷の地下に来ていた
「今日は魔族となった僕の力を把握するとの事でしたが…地下室にそんな広さはあるのですか?」
「いやぁ~さすがに地下室では狭すぎで難しいねぇ~」
そう言いながら地下室の階段を下っていく
グルグル下りて行ったから定かではないが地下4階位だろうか?目の前に大きな扉が待ち構えていた
彼が魔力を込めて手を翳すと『ゴゴゴゴゴゴゴ…』と重厚な扉が少しずつ開いていく
「ここは私専用の特別製でねぇ~。我が家では1番自慢の場所なんだよ。」
そう言われながら扉の中へ進むと目の前の空間が白い渦の様に歪んでいる
「さぁ行こうか。」
そう言って僕の返事を聞く事なく渦の方へ進み、空間の中へ入っていった
(これも【真祖】だからこそ可能なんだろうなぁ…)
そう思いながら彼に倣い渦の中へ進んでいった
◇
渦から出ると眼前には草原が広がっている
ただ…草原と言うには広すぎる気がする
四方八方何処を見渡しても草原しかない
「ここはね、君たちが住んでいる世界とは別の場所だよ。」
「えっと…つまりは別の国という事ですか?何という国ですか?」
僕がそう言うと頭を横に振る
「違う違う、国が違うんじゃない。世界そのものが違うんだ。魔法で空間収納ってあるだろう?あの空間が非常に広くなった場所と考えたまえ。」
空間収納は確か別の場所に物を入れる事が出来る便利な魔法だ
この魔法を覚えていれば冒険準備の時に非常に便利になる
ただ、空間範囲はそんなに広くない
(そもそもこんなに広い空間範囲を持つ人がいれば僕は荷物持ちも出来なかったな…)
そう思って苦笑してしてしまう
「さて、知っているかもしれないが空間収納の便利な所は身軽に必要な物を異動させることが出来る事と入れた状態で保存されている所にある。」
「はい、それは知っています。」
僕がそう言うと頷きながら続ける
「という事はつまり…空間の中では時間が経過しないという事だ。」
それを聞いて僕はハッとした
そんな僕を見て得意げに話を続ける
「ここには人族どころか生物すらもいない。そして時間すらも無いと言っても過言ではない!ここでならば力を存分に振るう事も可能だし、君が力をつけるにももってこいだと思わないかね?」
「確かにそうです!ブロウドさん、凄いですね!!」
僕が驚きながら賛辞を送ると相好を崩して喜んだ
…
……
「さて、君は人族から魔族に変生した特殊な存在だが…ステータスは人族の時と比べてどれ位上がったのかね?」
「ステータスですか…そう言えば全く見なかったな…」
僕にとってステータスボードは見たくない代物だった
能力値は軒並み低く、称号は空欄となっている、スキルだって初級魔法しかない
本来ならば他人に見せるという行為自体が様々なリスクを払うものでもある為に僕は存在自体は忘れていた
僕はそっと手を上げてステータスを開いてみる
「………え???」
僕は魔族に変生したからだろうか…称号は変わらず【 】のままではあったが前の僕では考えられない位にステータスが底上げされている
それにこれは何だ…?
「ほう…ステータスは人族で考えれば中々の数字となったが…魔族で考えるとまだ弱いな…」
ブロウドさんは横からステータスを眺めながら感想を言う
そうか…これでも魔族の中では弱いんだ
僕が考え込んでいるとブロウドさんが眉間にしわを寄せる
「ん?称号が空欄になっているな…これは魔族となった事で消えてしまったのか…?」
ブロウドさんはまた思案する
このままだと自分の所為だと言いかねない
「いえ、僕は人族であった頃からこの状態ですよ。僕は無職だったんです。」
僕がそう告げると暫し茫然とする
それから肩を震わせて顔を俯かせる
「ハハハハハハハッ!!君が無職だって?!」
「そこまで笑わなくても…ブロウドさん酷いですよ。」
昔から散々馬鹿にされてはいたし、【真祖】に文句を言うのも憚られるけどここまで笑われると気分は良くない
「ハハハハハハハ!違う違う!!ごめんよ!!君は無職なんかではないよ!!」
「…え?」
何を言っているんだろう?見ての通り空欄なのに…
そう考える僕に彼は大声で告げる
「これは無職という事じゃない!空白なんだよ!!何にでもなることが出来る可能性なんだよ!!」
遂にクロノさんの可能性が示されました!!
どれだけ上を目指すのか個人的にも楽しみです!!
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