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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅺ章【ケツルイガシタタルホドニ】
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アカノのタイマンと対談


「よぉ、お仲間は無事だったみたいだな。・・・アイツもお優しい事だ。」


そう呆れた様に口を開く鬼人族に対し、横に立っているマリトナと呼ばれた女性が鋭い視線を向ける


「おい、我が主君を貶めるのならば・・・此処でケリを付けても良いんだぞ?」


「んなつもりはねぇ。俺とアイツは対等な関係だからな、互いに軽口くらいは叩くさ。」


「どうだか・・・。」


そんなやり取りをしていると上空で飛翔していた男の子がこちらに降り立ってくる

見れば見る程、このあどけない姿の何処にあの威圧感と魔力があるのか理解に苦しむ


「流石龍族だね。ある程度本気でやったのに墜落した程度で殆ど負傷してないじゃない?!!やっぱり龍族はタフだな~・・・。」


そう言いながら横にいる大男に視線を投げてニヤニヤしながら「お前よりタフなんじゃない?」と言うと、「んな訳あるか。」と受け流す

そんなやり取りをしているにも拘らずこの威圧感は・・・


「化け物、ですね・・・。」


ロザンワが声を震わせながら私が思った事を呟く

私は以前【真祖】に人族の化け物と揶揄されたが・・・魔族の化け物とは比較にならないのでは?

そう思わざるを得なかった


「僕らが化け物?冗談は止めてよね!!僕らは本当の化け物を知っているからね。そう呼ばれる事すら身の丈に合ってない事を知っているのさ。」


「・・・だな。あの御方に比べれば俺たちなんて可愛い魔族って程度だ。」


化け物が認める化け物・・・


「それは・・・【魔神連合】の【魔神】の事?」


「そうだよ!お兄さんはね、強さも勿論なんだけど・・・異常だよ。」


「お前らは此処に我が主が居ない事に感謝するんだな。もし此処に居たなら・・・な?」


そう言って嬉しそうな表情を浮かべながら2人、いや3人ともが戦闘態勢に移行させてくる

そして隙がない状態で男の子が口を開いて提案してきた


「折角此処に3人居るんだしさ、一対一で戦わない?僕等もやっぱり魔族だからね~、戦いたい欲求ってあるんだ!」


「お前にしちゃ良い提案じゃねぇか?」


「我が主のご提案であればやぶさかではありません。」


そう言って向こうは勝手に話を勧めてくるが・・・


「・・・受けざるを得ないですね。」


「・・・そうね。」


ロザンワの呟きに私も同意する

結局のところ、その提案を蹴れば、残り数百の魔族兵士とあの【魔王】を同時に相手どらなければならないのだ

それよりは一対一での戦いの方がまだ光明がある


「貴様たちが一対一を行うという保証は?戦っている最中に横から手助けが入らないという保証はないのか?」


そう言ってロザンワが正面切って問い質す

その時点では彼女が何を引き出そうとしているのか理解できなかった

魔族たちは若干思案している様だが・・・


「俺たち魔族は戦いを好む者の集まりだからなぁ~。味方と言えど横から邪魔がはいりゃ腹が立つが・・・こりゃ保証じゃねぇわな。」


「えぇ、それでは魔族兵士をこの戦場から遠ざけて貰いたい。そうすれば私たちを攻撃する事は出来ないでしょうし、そちらとしても味方が邪魔で戦えなかったと言わずに済むでしょ?」


ロザンワがそう言った瞬間、鬼人の大男の顔が引きつる

よく見ると男の子も女性も殺気を纏った獰猛な笑みに変わっている様に思えた


「・・・良いだろう。だがそこまで言ったんだ、どちらかが全滅するまで一対一を繰り返していくぞ?俺たちが負けりゃ魔族兵士たちには手を出させねぇが、お前らが負けたら・・・その瞬間俺たちは隙を与えずに人族領に更に乗り込んでいくからな?」


その言葉に私たちは頷く

魔族が砦に居る限り、遅かれ早かれ攻め込まれるのだ

それよりはこの3人に勝てたら撤退させるというメリットの方がはるかに高い


「じゃあ兵士たちを退かせる指示をしなきゃなんねぇからな。開始は1時間だ・・・お前ら、ぐちゃぐちゃにしてやるよ。」


そう言って3人は背中を見せて戻って行った


いつも有難う御座います!!

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