アカノの未知と道
「あそこが【ダイン帝国】の砦・・・。」
グンガスに居場所を聞いて2日半で目的地に着いた私たちの眼前には・・・魔族に守られた砦がそびえ立っていた
ただ、深夜という事も有り最低限の見張りしかいないのは幸いとも言える
「で、どうします?奇襲をかけるなら深夜という事も有りこれ以上にない状況ですが・・・。ただ私たちも少なからず疲弊しています。」
「・・・カラミトル、パパとピピはどう?」
「パパとピピはこれ位じゃ疲れないよ~。ね?」
そう言いながら聖獣の頭を撫でる
確かに2匹には疲労の色は一切ない
「・・・今から攻め込んでいこう。幸い道中に魔力を使う事も無かったし、私たちの疲労は回復薬で賄える程度の疲労だしね。」
「だね。善は急げって言うし!!」
「若干使い方は違いますが・・・。確かに丸一日潜むにしても精神的疲労と見つかるリスクを顧みるとそれが良いかもしれませんね。」
そう言って3人と2匹は頷き合った
だが問題は奇襲するにしてもそのやり方だ
「全員で突撃・・・とか?」
多分悪手だろうと思いながら提案するとロザンワに首を横に振られる
まぁ、それはそうだろうな・・・と思いながら彼女の言葉を待つ
「ここは分散するのがベストだと思います。先ずアカノさんは正面から騒ぎを起こしつつ奇襲して貰います。」
その言葉と彼女の視線に頷く
まぁ攪乱させるとすればこの中では私が適任だろう
「アカノさん、1番危険が多い役割ですが・・・お願いしても宜しいですか?」
「問題無いわ。」
そう言うとロザンワはカラミトルの方へ視線を向ける
「カラミトルさんには上空からの攻撃をお願いします。べべを呼んで頂き上空からの奇襲という形は可能でしょうか?」
「良いよ~!!ベベの上に乗って炎を吐いてもらおっか!!」
「グゥ!!」
「ガァ!!」
「うん、パパとピピも一緒にベベに乗ろうね!!」
「正面からアカノさん、空中からカラミトルさんからの奇襲があれば、相手はまず間違いなくアカノさんに対して一斉に仕掛けてくるでしょう。それを私の魔法で纏めて殲滅させます。」
そう言って説明してくれている途中に私は手を挙げる
「可能ならで良いのですが・・・魔族を可能な限り捕獲して貰えない?」
「・・・弟さんの事ですね?」
そう言われて無言でうなずく
自分自身でも無茶を言っている自覚はある
こちらとしては生き残るかどうかの瀬戸際であり、本来ならばそんな事を頼める様な状況では無いのだ
「幾らアカノさんの頼みでも・・・流石に。」
「そうよね・・・。」
「でも飽くまで可能な限りであれば試みてみますが、そんな余裕はないと思います。それで宜しければ。」
「?!!勿論!!可能な範囲で良いわ!!飽くまで生き残る事が最優先でお願いっ!!」
「オッケ~!!黒髪黒目の男の子知らない?って聞けばいいんだよね?」
「カラミトル、本当に出来たらで良いから!!」
彼女の安請け合いにお願いしたコチラが不安になる
聞き取りや捕縛を優先して、万一彼女が死んだら後悔どころの話ではない
「・・・では、今から作戦を開始します。5分が経過すれば後はアカノさんのタイミングで攻め込んでください。私たちは5分以内に態勢を整え、準備しておきます。」
「アカのん、ロザンっち、死なないでよ~。」
「私は魔法の深淵を覗いていませんからね・・・死にませんよ。アカノさん、カラミトルさん、どうぞお気を付けて。」
「カラミトル、パパとピピとベベに迷惑を掛けないでね。ロザンワ、ゆっくり出来たら食事でも行きましょ。」
「え~?!私は~?!」
「勿論カラミトルも一緒にだ。」
そう言って3人で数秒だけ微笑み合う
「では・・・ご武運を。」
そう言って彼女たちは各々所定の場所へ動き出す
・・・静かだ
この静かさが脳を冷静にさせる
(相手は魔族500と複数名の【魔王】・・・)
勝てる保証も確証も何もない
だけど・・・
人族の犠牲を減らす事が出来、何よりクロノの手掛かりを得る事が出来るかもしれない・・・
「・・・行くか。」
精神を集中させている内に5分はとうに過ぎた
ここから私は未知の領域に入ろうとしていた・・・
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