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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅹ章【クロイセカイ】
209/640

クロノと友国の忠告


数日後、僕等【黒家クロノス】と【魔海皇国ポセイドニス】は書面で以って同盟を締結した

戦時中よいう事も有り、大々的な式典を開かずに会議室で執り行われる

同盟の署名を互いに行う時に、ポセイランに「貴国は貴方も含めて油断ならない方が複数いらっしゃいますね。」と苦笑いしながら告げられた事が印象的だった


同盟締結を行う書面に書いてある事を要約すると以下の通りだ


1,互いに軍事的侵攻を行わない


2,第三国から軍事的侵攻の要請が行われても受けないが、貿易面ではその限りではない


3,クロノスは自国内、属国内以外の貿易面のやり取りはポセイドニスに委託する


4,情報売買を行う時は商談に入る前に、いつ、どこで、誰が、何をするかを伝えた上で金額設定を行う


5,但し、3,4に関しては相互の信頼関係構築の為にポセイドニスは2年間2割の値引きを行う


6,ポセイドニスはクロノスが指示した情報規制に対して1年間の間で他国に情報が流通した場合、信頼関係を損なったとして3年間5割の値引きを行うか、同盟破棄とするかを選ぶことが出来る


他にも細々とした内容はあるが、大まかにはこの様な内容だ

同盟締結書に署名すると、ポセイランはにこやかに微笑みかけながらこちらに使づいて来る


「この度はクロノスと良きご縁を結び付けて頂き有難う御座います。これを機に良き関係を築いていきたいと思います。」


「いえこちらこそ。情報と武具防具関係に関しては特にお世話になるかと思います。」


そう、僕は仮面を外してポセイランと対峙している

お試しで行った情報規制だが、僕の仮面を外した顔は人族であるという事だ

この情報はクロノスでも上層部のみと属国の【魔王】クラスしか知らない情報だ

それに・・・万一その情報が他国に流れても国に対するダメージはない


「しかしクロノスの【魔王】が元人族とは・・・」


「驚かれましたか?」


「えぇ勿論。それに獣人の宰相に悪魔族、レイス族、妖精霊属、鬼人族が集い、どの種族も奴隷にもしていないのは歴史的に見て稀有だと言わざるを得ません。」


「まぁ、奴隷とするとメリット以上のデメリットが存在しますから・・・」


そう言って苦笑しておく

本心は受け付けないだけなのだが・・・

その後、簡単な雑談と世間話を行い、10日後にでも人族領の情報を集め手配してくれることとなった


「因みにクロノさんとしてはこれから人族との戦争を直ぐ行うおつもりですか?」


「そう、ですね。そちらからの情報を精査してからとはなりますので今日明日とはなりませんが・・・まぁ近いうちにはと考えております。」


「それまでは何もなさらないと?」


探る様な目線でこちらを見つめながら言葉を続けてくる

多分、今この瞬間も商品となり得る情報を探っているのだろう


「・・・何が言いたいのですか?」


「いえ、もし私が貴方ならば・・・人族との戦争の前に戦力を拡大させるだろうなぁと考えただけです。なにせ後1国を属国化、若しくは【魔王】を1人倒せば・・・「ポセイランさん」」


僕は言葉を遮る

この言葉に肯定しても否定しても余り良い未来はイメージできない

ましてや沈黙なんて悪手以外の何ものでもない

だから僕は少しだけ威圧を飛ばして口を開く


「探られたくない腹を無理やり探られて面白いモノはいませんよ?」


そう言うと少しハニカミながら「仰る通りです。」と謝罪してくる


「では、そろそろお暇致します。まさかここまで話が進むとは思いませんでした。心からお礼申し上げます。」


「いえ、こちらこそ物資面でのパートナーが出来て良かったです。我々では貿易は勿論、情報を得る事もままなりませんでしたから。」


「それでは今後も良きパートナーとなりましょう。」


そう言って握手をした後に彼は扉へ進む・・・と扉の前で立ち止まりこちらを振り返った


「そうだ、今回はお近づきの印に情報を1つ無料で提供いたしますよ。貴国とその属国に戦争を仕掛けようとしている魔族が居ります。その魔族は魔族領で貴国とその属国以外の全ての国に共闘し戦争を起こそうとしておりますよ。まぁ、まだ声を掛けている最中みたいですので直ぐに動く事はないでしょうが・・・ご注意を。」


「・・・それはとっておきですね。因みに何処の国ですか?」


「【真国ノスフェラトゥ】です。サービスはここまでですよ?では・・・」


そう言って彼は部屋を後にした

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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