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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅰ章【チモシタタルオトメ】
19/640

【間章】アカノとクロノの称号

アカノの称号獲得の日にピックアップしました!!


クロノが私たちの家族になって8年が経った

8年と一言で言っても色々あった

クロノが私たちを怯えなくなったり

思っている事や考えている事を教えてくれたり

黒髪黒目が理由で町の人からは避けられたり

でも改めて良い子だって分かったり


そして…父さんが冒険の中でケガをして冒険者を引退したり…


当時私は知らなかったけど、父さんは有名な冒険者だったらしい

そんな父さんだから今の私同様、国からの指名依頼が度々入って来ていた

国からの指名依頼で討伐最中にケガをしてしまった

何でもホワイトライオンというS級モンスターとの戦闘中にパーティーメンバーを庇った為らしい

父さんはケガで左足を失くしてしまった


町の人はそれさえもクロノが不吉の象徴だからだと噂した

父さんは仲間を庇ってケガをしたのに…私は悔しくて涙が出そうになった

父さんは左足を失くして、クロノがそれを真に受けてショックを受けたら私の家族は…


でも父さんは私たち2人に豪快に笑いながら言った

「俺からしたらクロノは不吉所か幸運を運んでくれる存在かもしれないな!!これまでの冒険で家族全員に飯は食わしてやれるしこれからは家族みんなでゆっくり過ごせるんだからな!!」


それを聞いてクロノはなんて顔をしたら良いか分からない表情をしていたけど、私は家族皆で一緒に過ごせることが嬉しかった


私は15歳になった

15歳になると成人したとされて教会で自分の称号を受ける事が出来る

クロノは少し大人びでいる様に見えるけど、私よりも2歳下だった

私はクロノを連れて教会まで行く

教会の中でクロノは少し外れた場所で私を見守る


同じ年の子供たちが整列し、神父様に1人1人自分の称号を教えられている

「君は称号【商人】となりました。」

「よし!これで父ちゃんの店を継げるぞ!!」

「君は称号【薬師】となりました。」

「やったー!これで王都で勉強が出来るわ!!」

……

………

次は私の番だ

ドキドキしながら神父様の前に並ぶ

「宜しくお願い致します…」

「はい。………これは!!」


何だろう…変な称号だったら嫌だな…

「君は称号【剣聖】となりました。」

「…え?」

「「「おーーーーー!!」」」

その瞬間、教会中が歓声と同時にざわざわしだす。


称号【剣聖】の名前は知っている

剣を扱う称号ではかなり高位の称号だ

100万人に1人とも、1000万人に1人とも言われる希少な称号

父さんでさえ称号【剣豪】だった事を考えれば周りが驚く事も無理なかった


「流石アカノだ。」

「【剣聖】って事は国の英雄になるのかな?」

「もしかしたら歴史に名を遺すかもしれないぜ!!」

周りからそんな声が溢れ出す


列から離れるとクロノが笑顔で近づいてくる

「お姉ちゃんおめでとう!!皆、喜んでいるよ!!」

そう言って祝福してくれる顔を見ると涙が零れそうだった


そうだ、私はお姉ちゃんだ

ずっと弟を守れる称号を与えられたのだ

そう思うと同時にクロノを抱きしめて涙が零れそうなのを見られない様にした


家に帰ってから父さんに報告すると驚いて、そして喜んでくれた

それから戦闘職の在り方と将来への選択肢を教えてくれた

国に仕えるという選択肢もあったけど、それではクロノと一緒にいる事は出来ない

それに冒険者だった父さんを尊敬もしていたから迷わず冒険者の道を選んだ


それから毎日、父さんは私とクロノに稽古を行った

それまでも簡単な稽古は受けていたけど、その日以降は本格的な実践に基づく稽古となった

稽古は厳しくなったけど、クロノを守る力を日々手に入れる事が出来る喜びの方が辛さよりも勝った

クロノも贔屓目無しでみると同世代の子よりも筋は良い

後は2年後に良い称号を与えられたら良いんだけど…


……

………


2年後に私の希望は神父様の無慈悲な宣告によって裏切られることとなる。

もう1話【間章】を挟みたいと思います

その後からⅡ章スタートします!!


「間章はもう良いっちゅーねん!!」という方は★5を

「間章が短いっちゅーねん!!」という方はブックマークをお願い致します!!

ご意見ご感想を心よりお待ちしております!!



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