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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅸ章【カジツノセイジュク】
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アカノと人族の蛮族


「【魔神連合国家】って事は複数国が攻めてくるって事か?」


ガンジョウの言葉にハートンホールは頷く


「飽くまでも魔族側の言葉を受け取るのであれば・・・ですが。相手は一国ではなく複数国が人族に牙を剝いたという事です。それともう1つ【魔神】という単語です。」


「【魔神】ねぇ、私は聞いた事ないな~!ハーとんはどう?」


「私も初めて聞く単語ですが・・・注意すべき単語です。各国の王には不敬ですが、王よりも神の方が高位であるのは人族も魔族も同様だと考えます。そう言う意味では警戒するに越したことは有りません。」


その言葉に【勇者】一同が無言になる

私があの時相対したのが【魔王】ならば・・・【魔神】とはどの位の強さなのか正直見当がつかない

若しくはあれが実は【魔神】であればまだ打開策があるのだが、どちらにせよ強敵ではあるし楽観視し過ぎている気がする


「相手が【魔神】がいるとは言え、こちらは各国の【勇者】がいます。加えて魔族領の複数国と人族全体が戦争を行えば個体差の強さは違えど数では圧倒的にこちらが勝ります。それを顧みればこの戦争は圧倒的に人族が有利でしょう。」


「だな!!俺様だけでも充分なのに【勇者】が勢ぞろいしているんだ、万に一つも負ける要素はねぇ!!」


他国の誰か分からない【勇者】の言葉に他の【勇者】大部分が頷くが・・・私の不安は拭えない

そこへ一人の【勇者】が手を挙げる


「【サンドール商業国】の【勇者】ザクセス。先程の発言は少々楽観的に過ぎる。【魔王】より高位であるであろう存在が想定されているにも拘らず、魔族の参加国数不明、兵力不明、侵攻時期不明、侵攻場所不明であるのでは対策を行いようがない。最悪を想定するのであれば【勇者】と同様、【魔王】も複数名いる可能性すらある。こちらから侵攻しようにも相手国の立地すら分からないのであれば侵攻しようにもないではないか。」


ザクセスのいう事は一々最もだ

ハートンホールもその言葉に頷きながら言葉を続ける


「ザクセス殿の仰る通りだ。我々にとって相手はかなり異質、であれば我々が行うべきは情報収集であると考えるが、皆はどう思う?」


大多数はその意見に頷くのと同様、その意見には私も賛成だ

相手は強大にも拘らず、異質で不明

如何に全【勇者】が揃っていたとしても過信するには余りにも危険だ

だがそう思わない輩は一部いるようで・・・


「おいおいおい!!!他国の【勇者】様はどんだけ腰抜けなんだ?!!【勇者】ってのは勇ましい者、勇敢なる者って事だろうが?!!なんなら今すぐ有志と一緒に俺が魔族の所に殴り込みに行ってやるぜ!!」


そう言って大柄で筋肉質な男が怒鳴りながら立ち上がる

明らかに戦士系の風貌をしており、力に任せて戦う様にスタイルを好むのだろう


「ギンズカン殿、先程もお伝えしましたが意見を言う場合は名乗って頂けますか?」


「うるせぇ!!お前ら本当に【勇者】なのか?!!来る敵は叩き潰し、求める味方を救うのが【勇者】だろうが?!それがなんだチマチマと!!そんなにチマチマやってる間に叩き潰せる物を叩き潰せず、救うべき者が救えねぇだろうがよ!!!」


その言葉に再度ザクセスが挙手をして立ち上がる


「ギンズカン殿の言葉は至言ではある。けれど我々が倒されてしまえば救うべき者はやはり救えない。その可能性を1%でも下げる為の情報収集なのですよ。」


「それは【勇者】じゃねぇ奴等の論理だ!!人族最強の【勇者】はどっしりと構え、正面突破で挑んでいくもんなんだよ!!・・・まぁ、【勇者】の代わりに【剣聖】なんぞを派遣した恥知らずの国もあるみたいだがな!!」


そう言って私に視線を投げてくる


「ギンズカン殿!!それは余りにも差別が過ぎるぞ?!!アカノ殿が派遣される事はギルド、引いては貴公の国も納得した事だ!!」


ハートンホールは声を荒げてギンズカンを糾弾するも、当のギンズカンはにやつきながらこちらから視線を切らない


「そりゃ【勇者】がいない国だから仕方なしだろうが?!国が認めても俺ぁ認めてねえぞ!!」


「だったらどうする?」


ギンズカンの物言いに私もイライラしてしまい、黙っていればいいのに思わず口を開いてしまう

その言葉を聞いて嬉しそうに厭らしい笑顔を浮かべ


「簡単だ。俺様を認めさせればいい!!ハートンホール!!闘技場を用意しろ!!今すぐだ!!」


そう言い放ったのだ


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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