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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅸ章【カジツノセイジュク】
172/640

アカノの会議の出席


【エンライン騎士王国】・・・300年ほど前に初代騎士王が立ち上げたと言われる国である

国の歴史で言えばまだ浅く、新参者扱いされ勝ちではあるが規律があり練度の高い兵士や国民に対する法律とは別に厳しい拘束を促す騎士法等により各国から一目置かれた国となり、各国からも【エンライン騎士王国】の兵士になる事に憧れ、志願する者までいる位だ


そんな兵士や騎士たちの憧れ国の大会議室に案内されている事に違和感が拭えない


(身分不相応なのよねぇ・・・)


【名誉騎士】だなんだと言われても王族と会う機会がそもそもなかった

飽くまでも伝言という形で押し付けられていただけだ

そんな私が王城の中に入り、我が物顔で歩く事など出来る筈もない


規律正しい兵士の方に誘導され、大会議室前の扉まで案内されて室内に入ると・・・


「・・・・・・」


「・・・・・・」


私に対して視線が一斉に降り注ぐ

ざっと見て30名前後の人族が集まっているが、彼ら全員が【勇者】なのだろうか?


(まぁ見知った顔には後で挨拶でもしようか・・・)


そう考え円卓のテーブルに私の名前が書いてあるのを確認し着席する


「おぉ~!!アカのんじゃん?!」


2つ隣の少女がそう言ってブンブンと手を振って来る

彼女は以前に共闘したことがある少女だ

少女と言っても勿論【勇者】であり10代前半に見える容姿からは想像もつかない強さを身につけている

私は彼女に小さく手を振り円卓中心に目を向ける


そうこうしている内に数人の【勇者】らしき人族(勇者なのだろうが・・・)が会議室に入り全員が席に着いた



「お集まりの【勇者】の皆さま、この度は当国、【エンライン騎士王国】までご足労頂き誠に有難う御座います。私、【エンライン騎士王国】にて【勇者】を拝命しております、ハートンホールと申します。」


席から立ち上がりそう言っている【勇者】を見る

挑発の金髪に薄緑の目をした礼儀正しくハンサムだ

この国で【勇者】をしていればさぞ人気があるだろうと思う

個人的には「だから?」という気持ちしか湧かないが・・・


「恐縮ではありますが、私ハートンホールが本会議の司会進行役を担わせて頂きますので何卒宜しくお願い致します。」


そう言って一礼するが拍手すら起きない

ローエルもそうだったが【勇者】はどうも我が強すぎるみたいだ


「さて・・・時間も有りませんし早速会議へ移りましょう。先日魔族領から人族全体に宣戦布告が発令されました。それに伴って国からギルドへ会議を依頼、結果人族として魔族領の国家と相対する事となりました。我ら【勇者】は人族の攻守ともに要となり魔族との戦争に投入される事となります。」


ハートンホールがそこまで言った時に、1人の男が手を挙げ立ち上がる


「【武国サクネル】の【勇者】、ガンジョウだ。相手はいつ攻めてくるのか判明しているのか?」


その言葉にハートンホールは首を横に振る


「残念ながら相手の情報が圧倒的に足りておりません。元々人族と魔族は敵対する立場であり確かな情報等ありはしないのですが・・・いつ攻めてくるかも何処を攻めてくるかも相手の兵力も分かっていない状況です。」


「それでは何も分かっていない事と同義ではないか?」


「はい・・・我々が把握している事は相手の名前、【魔王】が存在する事、そしてその【魔王】1人で1国を容易に滅亡させる事が出来る実力を持っていると言う事実のみです。」


「相手の名前?まあ魔族の国など興味は無いが・・・」


「え~!!私は興味ある~!!ハーとん、相手はなんて言うの~?」


そう言って顔見知りの少女が口を挟む

ハートンホールは苦笑しながらもそれに答える


「カラミトルさん、次から発言する時は名乗ってくださいね。相手国・・・と言って良いのか分かりませんが、魔族はこう名乗っています・・・」


そう言ったハートンホールの目線は非常に厳しくなる


「・・・【魔神連合国家】、そう名乗っています。」

いつも有難うございます!!

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