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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅸ章【カジツノセイジュク】
171/640

アカノの推測と遂行


「・・・・・・え?」


「いや!!飽くまで噂で有り、クロノではないじゃろう!!ほぼ間違い無くクロノではない筈じゃ!!」


「・・・・・・」


ルナエラの言葉も何処か遠くに聞こえる

クロノが・・・【魔王】・・・

クロノが・・・私の敵・・・?

・・・何故?


「アカノ、落ち着け。」


思考の渦に呑み込まれそうな私に父さんが言葉を発する


「ギルドマスターの仰る通り、飽くまで噂だ。そしてクロノと【魔王】が繋がるのは魔族領に居るという部分でしかない。」


「そ、そうじゃ!!珍しいとは言え、極少数は黒髪黒目は人族の中におる!!魔族に居ても何ら可笑しくはないじゃろ?!」


「そ、そうだな・・・」


2人の言葉で何とか意識を取り戻す

そうだ・・・クロノは称号無職で有り、【魔王】ではない

変生し、強くなったとしても【魔王】になれる程強くなっている筈がない


「ですがギルドマスター、それは私たちにとっては看過できる噂ではない。その情報は何処から?」


「う、うむ。飽くまで噂なのじゃが・・・【ダイン帝国】の廃墟で暴れまわっていた【魔王】の顔を元帝国民が見ていたそうなのじゃ。その【魔王】は首都で暴れまわった後に膝を付いてボーっとしていたと・・・その時に羽織っていたローブの顔の部分が脱げ、黒髪黒目の男?だったと・・・意識を取り戻した際には仮面を付けたらしいのじゃがな。」


?!!!



仮面?!!!



ローブ?!!!



黒髪黒目?!!!



一気に得る情報で再度頭が揺さぶられる・・・


(あの時の【魔王】が・・・クロノ?!!)


だったら何故あの時に仮面を取ってくれなかった?!!

何故あんなに・・・圧倒的に強くなっている?!!


「アカノ!!良いから落ち着け!!」


父さんが私に向かって怒鳴りつける


「ギルドマスター、確かに【魔王】が黒髪黒目だったのならばクロノだと考えてしまう可能性も当然に有り得ますが・・・確か帝国の近衛にも1人、黒髪黒目がいると話題になりましたよね?」


「?!!あぁ!確かにそうだぞ!!ギルド内でも話題になったから間違いない!!」


私も【サンドール商業国】で聞いた

当時はどの場所へ赴くか必死に悩んだもんなぁ・・・


「私も帝国に居た友人から聞きました。飽くまで予想なのですが・・・その近衛が【魔王】だったと考えられなくもないでしょうか?」


「え、父さんどういう事?」


「つまり【魔王】が帝国に潜伏し、帝国が魔族領に攻め込む様に仕向ける。その大義名分の元に帝国を滅ぼし、人族へ宣戦布告を行うというやり方だ。卑怯ではあるが戦う事を前提にすると効率的でもある。」


その意見を聞き、うんうんと頷きながらルナエラも口を開く


「確かにその意見も有り得るな・・・実際【魔王】かもしれんし、死んでいるかもしれんが、少なくとも元帝国民の生き残りの中で黒髪黒目がいるという話は聞いていない。」


「アカノ、詰まりはそう言う事だ。推測は推測以上には成りえず、真実は直面して初めて真実となる。かもしれない、だろうで自分の視野を狭くしてしまってはクロノを救えたかもしれないのに救えなくなるぞ。」


父さんの言葉に頷く

悩みが完全に消化した訳じゃないけど・・・

それでクロノと出逢えなくなる方が嫌だ


「私は取り敢えず、【勇者】たちと魔族領を攻撃する事にする。」


その言葉に2人とも頷く

まずはクロノと出逢える事を信じよう・・・


「で、じゃ、アカノ。明後日にお前にはこの国を発って貰い、元帝国の隣国である【エンライン騎士王国】へ向かって貰う。」


「【エンライン騎士王国】って・・・騎士道に通じ、帝国の隣国にも拘らず帝国に落されなかった国よね?」


「うむ。そこで近日に各国の勇者が集い、顔合わせと作戦を決める集会、【勇者会議】が行われるのじゃ。アカノにはその会議に出席してもらう。」


そう言われ、私は【勇者会議】出席する準備を行う為に執務室を後にした


いつも有難う御座います!!

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