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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅸ章【カジツノセイジュク】
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アカノの変換と諦観


父さんと立ち会ってから2日後、私は父さんから技術指導を受けていた。

【真祖】から受けていた指導はスキル威力の向上と実践経験が主だったのに対し、父さんからの始動は基礎体力の向上とスキルに頼り過ぎない立ち回りだった


どちらもモノになれば私は確実に強くなる

そして以前の私を超える事が出来たと確信している


父さんが私を指導するのを見ていた冒険者たちは次の日から「自分たちもお願いします!」と父さんに教えを請うて共に指導を受けている


私からすれば集団で剣を習うのというのが初めての経験な為に・・・非常に楽しいと感じてしまう


「アカノーーーーーーーーーーー!!!すまんっっ!!!!!」


そうして父さんの指導を受けている最中にルナエラが戻って来ていきなり叫んだかと思えば・・・ジャンピング土下座をしてきた


「アカノさん・・・ギルマスに土下座させるのは・・・」


「あんな姿してますけど、このギルドのトップに土下座させるのは・・・」


「アカノ・・・上司に土下座させるのはいかんぞ?」


「いや?!私は皆と一緒に稽古してましたよね?!」


とんだ濡れ衣を着せられそうになり非常に焦った


その後に土下座を止めようとしないルナエラを無理やり引っこ抜き、執務室で話を聞く事にした

クロノの事も聞くつもりだと話すと父さんも無理やりついてきた・・・



「ルナエラ、久しぶりに会ったと思ったら突然土下座されても私は何も分からない・・・一から説明してくれないか?」


執務室で飲み物を煎れて貰い、ルナエラ、父さん、私の3人だけになった途端、私は口火を切る

正直、何が何だか分からないし、【名誉騎士】でさえ厄介なのにこれ以上の負担はご免だ


「うむ・・・済まん。お前もクロノの事や情報を知りたい事も有るだろうが、先に私の話を聞いて欲しい。」


その言葉に私も父さんも頷く


「先日に【魔王】から人族領全体に宣戦布告があった事は知っているな?」


「あぁ、それで各国が中立なギルドに依頼して会議があったんだろう?」


「そうじゃ。今回はギルマスだけでは無く、グラマスも参加した大掛かりな会議となった。その会議の内容はかいつまむが、ギルドとしては人族有史以来の危機だという認識で一致している。」


まぁそうだろう・・・

大国の兵10,000人を数時間で殺せる【魔王】だ

そんな【魔王】が人族全体に宣戦布告したのだからそうならない訳がない


「で、じゃ。人族としてはその【魔王】や魔族に対しどの様に対策するかという事になったのじゃが・・・人族としては戦争をするという結論に達した。」


「「はああああぁぁ?!」」


私も、勿論父さんも思わず声が飛び出してしまう

個体差で言えば魔族の方が強い

数こそ人族が圧倒するが勝利した場合でも、こちらは甚大な被害を被るだろう


「も、勿論、私は反対したぞ?!じゃが和平を投げかけても、内容によっては人族は魔族の奴隷になってしまうじゃの、魔族を根絶やしにしてしまえ等の交戦派の声が異常なくらいに高く、グラマスもその案を使用する事にした。」


「だ、だけど・・・いつ何処から攻めてくるかも分からない魔族を数だけで防衛、攻撃ができるのか?」


「それなんじゃが・・・各国からは精鋭の兵と、各国が抱える【勇者】を派遣させる事になった。各ギルマスが所属国家のトップに報告する事になるが、これはまぁ採決されるじゃろう。」


【勇者】か・・・私も経験上、何人かの【勇者】と会った事は有るが・・・どの【勇者】も一筋縄ではいかなさそうだ

ん?でも・・・


「フィングルスの【勇者】はローエルだったけど・・・あれから新たな【勇者】は見つかったのか?」


「それなんじゃが・・・」


そう言いながらモジモジとしながらこちらの顔色を窺って来る

無性に嫌な予感がしてならないと思った私のカンは・・・


「この国からは【勇者】の代わりに、【勇者】を一閃に伏した【剣聖】であり【名誉騎士】であるアカノ=エンドロール・・・お前を派遣する事になった・・・」


私のカンはどうやら鈍ってなかったみたいだ・・・と渇いた笑いが口から出てきた


いつも有難う御座います!!

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