表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅸ章【カジツノセイジュク】
168/640

アカノのハンデと判定


「師匠、次は私の番ですね。」


そう言って剣を構える


「ぬかせ。さっきもお前から斬りつけて来たでは無いか。」


そう返答されてしまうと苦笑する他ない

師匠は私の構えを見ると身体を半身に構えて剣の尖端をこちらに向けてくる


「カウンターですか?」


「あぁ、素早さでかき回されるとこちらが不利になるからな。」


互いに軽口を叩き、隙を探す


「・・・・・・」


「・・・・・・」


師匠の隙を探そうと目を、身体全体を見つめるが・・・隙が無い

無言で互いに対峙して5分は経過しただろうが一向に隙が見当たらない


(だったら・・・)


私は足に力を全力で込めて距離を詰める


「辛抱が足らんなぁ。」


そう言った師匠の刺突距離ギリギリまで一気に駆けた後、勢いに任せて立ち止まる


「?!!」


師匠は若干タイミングがずれたのか剣先が僅かにブレる


(ここ!!)


ブレた瞬間、脇に入りがてら胴を斬りつけるも、師匠の剣に受け止められた

そのまま力の反動に逆らず、反動を利用し左脇側に移動し、再度斬りつける


「おぉ!!」


師匠が感嘆の声を上げつつ、側面からの斬りつけを受け止めた


「甘いですよ!!」


そこから私は師匠の剣戟に逆らう事なく反動を利用しながら斬りつけた


「胴が空いてますよ!!!」


「甘いわ!!」


空いた胴を斬りつけるも、剣の柄の部分で受け止められる・・・が!!!



ーーーーシュキィーーーーンーーーー



受け止められた柄の部分を【赤炎】で無理やり斬りつけ切断した


「おぉ?!!」


柄の部分を切断された事により師匠の体勢が崩れる

その隙を見逃さず水平蹴りを繰り出し、師匠の身体が一瞬宙に舞う


「ハァ、ハァ・・・父さん、勝負ありよね?」


【赤炎】を父さんの眼前に突き出しながらそう言うと、ヤレヤレと言った表情で頷く


「だな・・・スキル使用無しで敗けるとは思っていなかった。完敗だ。」


「ううん、今回の勝利は父さんの柄を斬れる剣を所持していた事と、父さんの足が不自由で上手くいっただけ。正直勝った気はしてないわ。」


この気持ちに偽りはない

今回は偶々勝てたという気持ちが強い

父さんが私と同じレベルの剣を携え、体調が万全だったなら勝てる見込みは1%も無かった

それだけ父さんの技術が秀でていて、私が未熟という照明に他ならない


「いや、剣が劣っているのも足が義足なのも良い訳にすらならない。強くなったな、アカノ。」


そう言って清々しく笑う父さんは何処かカッコ良かった

立ち合いの緊張感が切れると、周りからの声が耳に着く


「おいおい、あのおっさん何者だ?」


「SSS級の【剣聖】と肉薄していたぞ?」


「アカノさん、父さんって言ってたね。」


「え?!あの渋い男性がお父様なの?!」


「しかしアカノさん・・・かなり強くなってないか?」


「だよな?スキルも使わないであんなこと出来ねぇわ。」


「お前の場合はスキル使っても出来ねぇだろ?」


周りを見渡すと少なくない数の冒険者が見学している

どの顔にも驚愕の表情や興奮した表情、呆気にとられた表情等、様々な表情が見て取れた


「・・・父さん、ご飯でもどう?」


「あ、あぁ良いな・・・さっさと外に出るか。」


依頼の時にはそんな事を感じないが、家族同士の喧嘩?コミュニケーションみたいなものを第三者に見られると・・・どうも気恥しい

父さんも同様だった様で食事に誘うと直ぐに乗って来て早く行こうと急かしだした


「あ、父さん。」


闘技場を出る直前に呼び止める


「クロノの事・・・話してくれる?」


そう尋ねると逡巡した後、首を横に振って口を開く


「俺相手にその程度ではまだ無理だ。・・・だが1つだけ告げておこうか。クロノはな、お前が思っているよりも遥かに可哀想な子なんだ。それだけは・・・覚えて置け。」


そう言って身を翻して闘技場を後にする

父さんが何を言っているのかが抽象的過ぎて私には理解できない

・・・でも、いつか2人に認めさせて聞き出そうと決意を込めた

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!


3/20のPV数が1,000を超えました!!

これで累計5回のPV数1,000突破です!!

これもご愛読頂いている皆様のお陰です!!

ここから1,500、2,000と増やせる様に頑張りますのでどうぞ宜しくお願い致します!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ