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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅸ章【カジツノセイジュク】
163/640

アカノと全滅の全容


「なんだこれは・・・」


目の前の廃墟を見渡しながら思わず呟いてしまう


あれから私は聖国を飛び出し、帝国までの最短距離をひたすら駆けて首都までたどり着いた

首都まで辿り着いた筈なのだが・・・目の前の光景は瓦解された建物、腐食仕掛けている人族の死体、血に釣られたのか跋扈する魔物が蔓延っている光景だった

帝国と言われ、大国と称されていた面影等何処にもなく、ただただ廃墟となった景色が広がっている・・・


当初の私の予定では帝国に到着し、その足でギルドに向かい魔族領に出兵する予定だった・・・

それにより大義名分を以て魔族領に入国しクロノの捜索を行うつもりだったのだが、


「帝国が・・・僅か数日で敗北した?」


常識的には考えられない

魔族が幾ら強かろうと数に関しては圧倒的に人族の方が多い

敗北するにしても数日で、という事は考えにくい

にも拘らず目の前の光景がそれを否定させてくれない


(このまま魔族領に入国してしまうか・・・)


だが入国するにしても手掛かりも知識も無い

クロノが今居る場所ですら見当が付いていない現状で広大な魔族領へ入っても犬死にする可能性も否定できない


暫し思案した後、私は元帝国領から国を2つ跨ぎ、【フィングルス王国】に戻る事にした


(ルナエラだったら分かっている事は教えてくれるだろう・・・)


隣の国へ行き不確かな情報を得る位なら、彼女の知識と情報を当てにした方が良いと思い、私は踵を返して

【フィングルス王国】へ向かおうと考えて走り出した



元帝国領から約2日で【フィングルス王国】へ到着した

僅か2ヶ月余り前に出立したばかりの場所なのに懐かしさがこみ上げる

体感的には5年振りに戻って来た気持ちだ


(まぁ・・・1年間は【真祖】の所に居たんだけどね。)


と心の中で1人でぼやく

この程度の期間では街並みも当然変わっておらず、ギルドへ真っすぐと向かった

ギルドへ入ると冒険者がザワッと声を上げる

【グングニル】に居た当時もあった事なので気にはしないが居心地は良くない


「アカノさん?!戻ってこられたのですか?!」


カウンターに近づくと受付嬢が声を掛けてきた


「えぇ、少しギルドマスターにお尋ねしたい事がありまして。ギルドマスターはいらっしゃいますか?」


「それが・・・昨日に本部の方へ会議に赴きまして・・・会議は1日だけの予定ですから数日で戻って来るとは思うのですが・・・」


そう言って申し訳なさそうな表情を浮かべる


「あぁいえ大丈夫です。因みに会議って帝国の件ですか?」


「はい・・・あの【ダイン帝国】が1日と経たず滅亡しましたから・・・ギル「1日?!!!」」


その言葉を聞いて非常に驚いた・・・

完全に予想外の回答だ


「はい・・・アカノさん、もしかしてあまりご存知ないのですか?」


「えぇまぁ・・・少し山籠もりをしておりまして・・・」


嘘ではない

聖国の山に居たのだから嘘ではないと思いながらも若干罪悪感が生まれる


「そうですか・・・アカノさんはどれくらいご存知ですか?」


「私が知っているのは帝国が宣戦布告を起こしたという事と帝国が滅亡したという事だけですね。その間の事を何も知りません。」


「でしたら何があったか私の知る範囲でお伝えしましょうか?」


そう言われると非常に有り難い

私はお礼を告げると「ランチ1食分で良いですよ?」と言われたので苦笑しながら頷いた



受付嬢、ハミアの休憩時間に店に行くや否や彼女が口を開きだす


「戦争の件ですが・・・帝国は宣戦布告をした後に35,000人余りを引き連れてすぐさま魔族領へ出兵したそうです。」


「35,000人・・・」


その数は人族の中でもかなり大規模な数だ


「その35,000人ですが・・・僅か数日で全滅したそうですよ。」


「全滅?!!!」


その言葉にただただ驚くしかなかった・・・

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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