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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅷ章【クロイケムリガタチノボルトキ】
155/640

クロノの攻撃と喰撃


トリクトリロの兵士の傍へ転移した僕はそのまま早馬によって飛び出す兵士を追いかけた

やはりというべきか・・・相手は【ダイン帝国】だったらしい


僕が人族だった頃の知識と整合しても充分に有り得た

【ダイン帝国】は皇帝による絶対的な君主制で統治している国だ

皇帝が黒を白と言えば国全体が白と答える

だからこそ、この戦争の罪人は間違いなく皇帝だ


謁見の間に入り、辺りを見渡すと貴族たちは驚いた表情をしたり、腰を抜かしている者がいる

中央にいる兵士が早馬で報告していた兵士だろうか?

腰を抜かしている上に尿を垂らしているみたいだ・・・

王座に鎮座しているのが皇帝だろう

驚いた表情をし、腰を浮かしてこちらを凝視してくる


(それより・・・)


気になるのは皇帝の後ろに待機している男だ

驚いた表情を浮かべているが・・・どことなく嬉しそうな表情をしている様に見える

しかも彼は・・・黒髪黒目だ・・・

世界で『不吉の象徴』と揶揄される黒髪黒目の彼が何故皇帝の後方に待機しているのか?

何かが無いとそれは有り得ない


(だがそれは後回しだ。)


飽くまで僕の目的は、この国の破壊、壊滅

それ以外は正直、後回しだ

彼が巻き込まれて死ぬも良し、死なぬもまた良し


僕は中央に鎮座する皇帝の元へゆっくり進んでいく


「き、貴様何者だ?!皇てっ!!!」


近寄りながら怒鳴りつけてくる貴族を有無も言わさず手刀で首を刎ねる


「「「ひ、ひぃいい!!!!」」


「だ、誰だ?!!!」


僕はそのまま早馬に乗ってきた兵士の前を通り過ぎ、階段をゆっくりと上がる


「き、貴様!!!」


「皇帝陛っ!!!」


「ぐぁ!!!」


皇帝の後方に待機していた近衛兵らしき兵士が襲い掛かって来るも、全員の首を刎ねて階段を上がり王座に鎮座している皇帝の前に立ちはだかった

何故か黒髪黒目の男はこちらに襲い掛かってこなかったが・・・


「・・・き、貴様は・・・何者だ・・・?」


「其等が、羽虫の如く、付きまとう、【黒家クロノス】、【魔王】也・・・」


そう告げると謁見の間に動揺が走る


「ま、【魔王】?!!!!」


「まさか【魔王】が?!!」


「【魔王】が単身で来るとは?!!これはチャンスではないか!!」


「だが・・・誰があの【魔王】に勝てるのだ?!近衛兵ですら瞬殺だったぞ?!!」


・・・好き勝手言っているが貴族たちは一人として生かすつもりはない

そんな事を考えていると皇帝が徐に口を開く


「ま・・・【魔王】よ、国の王同士で見下ろすとは不敬では無いか?よ、余はかの【ダイン帝国】こうてぇぇぇぇ!!!」


皇帝の右肩から下を斬り飛ばし、顔を掴みながら静かに語りかける


「其の、寝言は聞くに値せず・・・其は、我が国に纏わりついた、羽虫よ・・・羽虫は払うか・・・火にくべて、焼くしか術無し・・・」


皇帝を王座から引きずり下ろし、足蹴にして【暴喰ノ口】を発動する

後方にいる黒髪黒目の男にも注意を払うが、どうやら襲い掛かって来る様子は無かった

そのまま僕は王座に座り貴族の方へ視線を移す


「其等の国は、愚かにも、我が国につきまとう、害虫也。我は、今この時、其等の国を、消滅す事を、宣言す・・・」


そう告げると同時に触手が貴族達に襲い掛かる


「うあああああああ!!!」


「な、なんだ?!」


「痛い痛いいた!!!」


「助けて!!たすっ」


「【魔王】様!ご慈っ!!」


哀願する者も反抗する者も狂う者も謁見の間にいる誰も彼もが触手に捕縛され黒い球体に喰われていく

僕の怒りは万分の一も減ってはいないが・・・まず国を滅する第一段階としては成功だと思ったが・・・


「其は何故、喰われて、おらぬ?」


後方で薄い微笑みを浮かべる男がいる

それに気付いた皇帝は発狂しながらも叫び出す


「さ、サイクス!!!この【魔王】を!!この愚か者を殺せ!!これは勅命だ!!」


男はその言葉に静かに首を横に振り


「私がやっても良いんですがねぇ~・・・皇帝自らにやって貰いたいですねぇ~。」


嘲る様な表情でそう答えるのだった


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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