表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅰ章【チモシタタルオトメ】
15/640

ローエルの凶暴な共謀

PV1000達成記念で連続更新です!

いつも本当に有難う御座います!!

次回は1500更新目指します!


この章も佳境に入ってきました!


皆様のおかげで少しずつご覧いただいている方や、ブックマーク頂ける方も増えて、本当に嬉しいです!!


本当に有難うございます!

「ちくしょう…何でこんな事に…」

王城地下の牢獄で1人、ローエル=ナランズは呟いていた


右隣にはヴァリアが、左隣にはライアが自分と同じ様に牢獄で手足に重しを付けて繋がれている筈だ

「あの無能を殺した事がそんなに悪い事なのかよ?!俺は【勇者】だぞ?!【勇者】と【無職】の無能を比べるなら間違いなく【勇者】の方が大事だろうがよ?!」


そもそも【勇者】とは何か?

遥か昔、魔族の脅威が今よりも強大だった時、1人の勇者が魔王を倒して人間族に平和をもたらした

それから人間族にとって勇者は特別な存在となった

月日は流れた今、稀少な称号であるとはいえ【勇者】の称号を持つ者は一定数存在する

理由は諸説あるが『神が来るべき魔族との戦いに備え増やしてくださった』というものや『当時の勇者が世界各国で子種を残した』というものまで様々な憶測が飛び交う

たた今でも勇者という称号はどの国でも特別視されているという事は不変の事実ではあった


そんな【勇者】である自分がこの様な場所で尋問や拷問紛いな事をされなければならないのだ…

「あぁクソが!!ライア!!手前の案に乗ったばかりにこんな事になっちまっただろうが!!初めからヴァンパイア討伐は失敗したって言っときゃ良かったじゃねぇか?!」


すると隣からライアの声が聞こえる

「そんな…あの時は討伐失敗なんて体裁が悪いと皆さん賛成されたでは無いですか?!それを私に全ての罪をきせるのは酷ではありませんか?!」


「うるせぇ!!お前がクロノ以上の無能だったって知ってれば、そんな案は採用しなかったんだよ!!この無能が!!」


「無能なのはぁ、お互い様ではないですかねぇ…???」

そんな声が聞こえたと同時に牢獄前の景色が歪む


「……魔族」

歪んだ空間から現れたのは口元だけを曝け出し、鼻から額にかけては仮面で顔が判別できない男だった

仮面の右側には古代文字の様な文様があり、それが一層不気味さを演出されている

頭左右から黒い角が飛び出ており、衣服の隙間から肌が薄い紫色なのが見える

それが男を魔族だと如実に主張していた


「はじめましてぇ、元【グングニル】の皆さまぁ。私は本日ぅ皆様をお助けに参上いたしましたぁ。」

腹正しい話し方とは裏腹に仰々しく頭を下げてくる


「何が元【グングニル】だ!!俺たちは今でもSS級パーティー【グングニル】だ!!」と俺が叫ぶと魔族は笑う


「ホッホッホッホッ…やはりご存知ありませんかぁ。先日に【グングニル】は解散届が提出されぇ、それを受諾されましたよぉ」


「な?!」

驚く俺を他所に魔族は続ける

「因みにですねぇ、勇者様ぁ。アナタは国の庇護から外されてぇ、勇者を吹聴する重罪者となりましたぁ。近い将来ぃ、お三方は処刑となるでしょうねぇ~」


それを聞いたライアかヴァリアかは分からないが横から「処刑…」という悲しげな言葉が聞こえる

「何故だ?!俺は【勇者】だぞ!!ステータスボードには【勇者】と今でも表示されている!!俺は国の庇護を受けるべき存在なんだ!!」


「それは私は存じませんがねぇ~。た・だ・し!!そんな哀れな皆さまをお救いする為に参上したのですよぉ~!!」

口角を歪ませながら問いかけてくる


「魔族の言う事なんか信じられる訳がないだろう!!どうせ何か裏があるに決まってる!!」

そうだ、魔族が無償で俺たちを救う訳が無い

何故、殲滅対象である魔族に与しなければならないんだ!

俺は【勇者】だぞ!!


魔族は俺がそう怒鳴ると魔族は突然牢獄の向こうから目の前に立ち俺の顔を覗き込んで言った

「当然でしょうぅ?何故ぇ、何の理由もなく【勇者】を救わなければならないんですかぁ〜?」


何故牢獄の中に入る事ができる?!

そう驚愕している俺に対して奴は続ける

「なぁにぃ、簡単なお願いですよぉ。あなた方が恨んでいる人物を殺して頂きたいんですぅ。」


「……俺たちが恨んでいる奴?」

目の前の魔族を警戒しながら問いかける

そうすると奴はまた一瞬で牢獄の外に出ている


「そうぅ!!あなた方は誰の所為でここに入ってますかぁ?!あなたの片腕は誰に斬られましたかぁ?!あなた方には国から指名依頼が来ないのにぃ、アイツだけ国から依頼されてるぅ!つまりぃ!」

ここまで伝えられて誰の事か分かった

…確かにアイツが居なければ俺は、俺たちは今頃いい酒を飲んで、良い女を抱いて、そして片腕を失わずに済んだ


「「アカノ=エンドロールを殺す」」

奴と俺の声が交差する

すると魔族はニィと笑いながら頷く


「そうですぅ、私たちは厄介な【剣聖】が居なくなる。あなた方は恨みを果たして自由になるぅ!素晴らしい条件ではないですかぁ?!今ならあなたの片腕を新たにプレゼントしますよぉ?【魔術士】のあなたには魔族の魔法をお伝えしましょうぅ!!【拳剛】のあなたには今より強い力をプレゼントしますぅ!!」


そして俺たち3人を交互に見ながら嗤って尋ねてくる

「さぁぁ…どうしますぅ…??」


当たり前のことを聞く

俺には【勇者】としての意地がある…


【勇者】は特別なんだ

強くなければならない責任があるんだ


…俺たち3人の結論は一致した


まだまだ始まったばかり!

息を切らさず頑張りたいです!!


「こ、この話嫌いじゃないんだからね!」という方は★を、「文才はまだまだだけど成長余地あり」という方はブックマークをおねがいします!


ご感想等も頂ければ本当に嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ