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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅷ章【クロイケムリガタチノボルトキ】
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クロノの観察と感覚


「おいおいおいどうしたぁ?避けるだけじゃ俺様に勝てる事は出来んぜ?」


そう言いながら大剣を肩に担ぎながら挑発してくる

ダンキは僕が今まで戦ってきた中でも圧倒的に強い・・・


元々あった腕で大剣で近距離物理攻撃を行い、新たに生えてきた腕で遠距離魔法攻撃を行う

もう2本の腕は何に使用するかは不明だが厄介なのは間違いだろう


「【暴喰ノ口】。」

こちらから攻撃を仕掛けてみるも


「またそれか・・・いい加減うざいぜ!!!」


襲い掛かる触手を大剣と魔法でいなしていく


通常触手の素早さからして避ける事や魔法で相殺する事は不可能では無いが、剣で斬ったりする事は不可能だ

いや、不可能な筈だ

にも拘わらず、ダンキは事もなげに触手に対処していく


(くそっ!これでは攻撃力も素早さも相手の方が上だ・・・)


切れる切札が少なくなってきて焦りが生じる

落ち着け落ち着け落ち着け・・・

現状。こちらの態勢は良くない

攻撃力、素早さは相手の方が上だ・・・

攻撃手段はダンキも僕も近遠距離ともに使用できる

けれど僕の【暴喰ノ口】の触手は自動発動になっている為、こちらのタイミングで放つ事が出来ない

するとまず僕がするべきは素早さを落とす事だ


ダンキに向かって手を広げスキルを展開する


「【怠惰ナ脚】。」


「ん?・・・うおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」


スキルを放った瞬間、ダンキの姿勢が前屈みになる

けれどもそれなりに魔力を込めているにも拘らず、圧死されたり動けなくなる事はなさそうだ


だが・・・明らかに素早さは落ちている

今がチャンスとばかり剣を構えた瞬間、ダンキが剣を構えて突進してくる


「ム・・・」


ギリギリで剣で斬撃を受け止めるが、何故あの重さの中でここまでの動きで攻撃を繰り出せたのか?

そんな疑問をダンキ自身が答えてくれた


「おいおいおい!!!魔力を込め続けないとあの重さを維持出来ねぇみたいだなぁ?!ちっとは焦ったが、あの程度の重さじゃあ俺様は潰せねぇぞ?!」


【暴喰ノ口】の様に発動中に魔力を使用し続けるタイプでは無く、魔力を込め続けないと解除されるスキルだったのを初めて知った


(練習する暇も余り無かったからな・・・把握出来ていない僕のミスか・・・)


せめてもの救いはダンキと剣で打ち合った隙にデバフを付与させる事に成功した事くらいだ

ダンキは距離を取り身体を動かしている

どうやらデバフが付与された事に気づいた様だ


「デバフか・・・姑息な事すんなぁ?」


「其は、闘争では、無いと?」


「いいやぁ、出せる全てを出し尽くして互いの命を削り取る。これも立派な闘争だ。だがまだまだだな・・・俺の命が消える瞬間をまだ味わっちゃいねぇ。」


悔しいがダンキの言う通りだ

僕は彼に決定的な一撃を与える好機をまだ掴めていない


(落ち着け・・・僕はブロウドさんに鍛えられたんだ・・・彼と戦った時、僕は如何してた?)


心の内にある焦燥、動揺、悲観を捨て、客観的視点でダンキを見る

先程までは攻撃力、素早さは相手の方が上だった

だったらデバフが入った今はどうだ?

そもそも奴の防御力はどうなんだ?

それと残り2本の腕は何に使用する腕だ?

それらを総合的に考え、頭の中で予測し対策を整理する


「念仏でも唱えてんのか?お前も俺様と闘争を繰り広げる事は出来なかった、か・・・」


「羽虫が囀ろうと、我に言は、通じぬ・・・」


「?!劣勢にも拘わらず煽る事だけは一人前だな。良いだろう、お前の身体を細切れにして憂さ晴らしでもさせて貰おうかぁ!!!」


そう言うと同時にこちらに立ち向かって来る


が、

「【怠惰ナル脚】・・・」


「うぉ?!!」


一瞬だけ【怠惰ナル脚】を発動させ、素早さを激減させる

その一瞬によりタイミングをずらし、ダンキに向かって僕は突進した


「しゃらくさい!!」


そう叫びながらダンキは大剣を振りかぶって来る

だが、如何に素早くとも充分に足が地に付いていない状態での大剣の斬撃など素早さも威力も大した事ない

僕は斬撃を避け、ダンキに斬りかかる


「ちっ!だが俺様の防御はそこらの鬼人とは違うぞ!!!」


その言葉を無視して、何の攻撃をしてくるか分からなかった腕を狙って力を入れて斬りかかる


「なっ?!!!」


僕の渾身の斬撃により、ダンキの腕が1本、血飛沫をまき散らしながら宙に舞った


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

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