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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅷ章【クロイケムリガタチノボルトキ】
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クロノと大剣の体現


大多数の鬼人は拘束を力づくで振り解くも、少数の鬼人はそのまま【暴喰ノ口】に喰われていく


「はぁはぁ・・・どうやら触手に捕縛されるとあの黒い球に吸い込まれるみたいだぞ。」


「なぁに・・・一斉にかかりゃどって事ぁねぇ!!」


そんな猛々しい言葉を聞いていると、再度触手が鬼人に襲い掛かる


「な?!!」


「直ぐに再発動されるだと?!!」


どうやら一度拘束を振りほどいた鬼人もノータイムで触手に捕縛されると抗う力はあまり残っていないらしい


(まぁ、腐っても【魔王】だったブーザルでも疲弊していたからな・・・【魔王】ではない鬼人には少しばかりキツイかな?)


だが、逆に言うと一般兵ですらブーザルと同じポテンシャルを持っている可能性があるという事だ

僕は油断せずに【暴喰ノ口】を発動し続け、ゆっくりと敵本陣に向かって進みだす


「お、おい!!あの触手はやべぇぞ!!」


「あいつは大将に任せて、他の奴等を根絶やしにするぞ!!」


「があああ!!!」


鬼人たちがそんな事を叫び出した瞬間、両脇側から鬼人の叫び声が響きだす


「な、なんだ?!どうした?!!」


「敵軍が両翼から攻め込んできた!!」


「馬鹿!!精々200足らずだろうが!!こちとら350で来てるんだ!!一斉に押し込め!!」


「哀れな・・・」

そうボソッと呟きながら辺りを見渡す


「おいおいおい!!噂の鬼人はこんなもんかい?!!」


ロキフェルはそう言いながら、翼で顕現させた悪魔を率いて片っ端から斬りつける


「それと~ドーーン!!!」

手に魔力を込めて鬼人の集まっている箇所に複数の魔法弾を容赦なく放ち続けていた

どうやらロキフェルの方は問題無いなと思い、バルデインの方へ視線を向ける


「獣人相手をけん制せよ!!悪魔その間に魔力込めて敵へ放て!!レイスは状態異常を相手に打ち込め!!」


複数の小隊がバルデインの指示の下、一斉に攻撃、魔法、状態異常を繰り出す

派手さは無いが、確実に鬼人の数を減らしていく


(小隊の案は正解かな。)

その様子を見ながら感心していると前方から怒鳴り声が聞こえた


「おい黒仮面!!!栄えある【鬼人国ソウトウキ】の兵にとんでもない事をしでかしたな?!!」


その叫び声がする方へ視線を向けると、一際高価そうな装備を身につけ大剣を振り回す鬼人がこちらを睨みつけてくる


「このままおいそれと敗走する訳にゃいかねぇ!!【鬼人国ソウトウキ】の突撃大将であるインキ様が真っ二つにしてくれるわ!!」


そう言うが否や、こちらに向かって一気に攻め込んでくる


(でかい!!)


大将格の攻撃は大剣なだけあり攻撃範囲も広そうだ

僕はその剣戟を避け右腕で相手を殴りつける


「ごおぉぉぉぉ!!!」

インキと名乗った鬼人は身体ごと後退し、よろめくが倒れ込む事は無かった


「ふー・・・この俺様にこれだけのダメージを物理で与えるとは・・・」

そう言いながら殴った頬を撫でる


(耐久力は異常に高いな)

物理攻撃も【魔王】となってから跳ね上がったにも関わらず余り効いていない


「其等は降伏し、我が傘下に、迎合されるが、良い。」


ファーニャさんに彼らは戦わないと納得しないと聞いていたので、今なら交渉余地があるかと思い聞いてみるが、キョトンとした表情を浮かべた後に豪快に笑い出した


「ガハハハハハハハ!!!確かに鬼人の強さを目の当たりにすると仲間に引き込みたい気持ちはわかるぞ!!・・・だが。」


そう言った瞬間、インキの目つきが変わる


「それは我らの【魔王】を裏切るという事だ。我らを部下にしたいのであれば主を打ち負かすが良い。」

そう言うと同時にこちらに向かって大剣を振り上げて向かって来る


「せいっ!!!」

ドゴーーーンと激しい音が響くと同時に、彼が大剣を打ち下ろした部分の地面が抉れる

避ける事は出来たが凄まじい威力だった


「さあ、ここからが本番だ!!剣でも拳でも魔法でも!!ありとあらゆる手段を用いて向かってこい!!」

インキはそう大仰に言い放つのだった


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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