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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅶ章【アカイケツイノホノオ】
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アカノと現状の減少


「フッ!!!」


私は剣一閃で魔物を斬り伏せる


「ガァ!!!!」

その瞬間、両側面から狼型の魔物が襲い掛かって来る

魔物からの斬撃を避けて2体纏めて上段振り下ろしで斬りつけた


・・・魔物の気配が無い事を確認してから剣を鞘に納めると後方から商人が拍手しながら近づいてきた


「お見事!!流石は剣聖様です!!魔物の群れも剣聖様にかかれば雑魚も良い所ですねぇ!!」


「・・・いえ、2度手傷を負う可能性がありました。この様な魔物相手にこれでは私は・・・まだまだです。」


「ご謙遜を。我ら行商人からすれば手傷どころか命すら危うい状況ですよ。それをこの数相手に無傷とは・・・」


そう言いながら周りを見渡す

そこには私が斬った魔物の群れ約50体程の死骸が散乱している


「しかも剣聖様はこの数相手にスキルを使用しておりませんでしたな。いやぁ流石です!!」


「スキルを使用しようとする事自体が、問題なのです・・・」


そう、私は確実に弱くなった

その自覚があるからこそ道中の護衛がてら少しでも強くなる為に自分に制約を掛けて研鑽を積んでいた

先程の襲撃でも魔物相手に2度程手傷を負いかけスキルの使用を行いかけた

たかだかC()()()()()()()5()0()()に対してだ・・・


元々SS級と言われており王国最強と言われ、龍相手に1人で対峙していた私がこの程度の魔物相手にスキルを使用する等は少し前の自分では考えられない事だ


(私は、自分が思っていた以上に弱くなっている・・・)


その理由は明白だ

クロノが私の傍から居なくなってしまい、自分の根源、根本的なナニカが抜け落ちているのだ

悲観は身体を硬直し、絶望は心を蝕む


ライアが相手でとは言えS級相手に相手の魔力切れでの勝利

盗賊に対しては切札を使用しての勝利

ローエルに対しては手傷を負っていたとは言えあのままでは負けていただろう・・・

このままではクロノに逢う事なく何処かで死んでしまう事を自覚して身震いしてしまう


私は前の状態に・・・いや前よりも強くならなければならない

そう考え、護衛の間に襲って来る相手は魔物だとB級~C級、盗賊だとC級程度が殆どの為にスキルを使用せずに経験と感覚を養う事を目的とした

結果は・・・多少の感覚を戻した気はするが、それよりも弱くなった事が如実に表れている事に愕然とした


「剣聖様到着しましたよ!!あれが【ギスファール魔導国】の首都城門です!!」

思考しながら帯同していた私に行商人が声を掛けてくる


「【ギスファール魔導国】はその名の通り魔導国家となっておりますので、エンチャントされている武器や魔道具が発展した国となっておりますよ。剣聖様のお眼鏡に適う物もあるやもしれませんな。」


「エンチャントされた物ですか・・・」

もしかすると私がより強くなれる魔道具や武器があるかもしれない

以前の私であれば己の実力ではない魔道具や武器は少し忌諱していた

けれども・・・この際少しでも強くなれるのであれば手段は問わない


「確かに興味はありますね・・・城内に入った後は少し出ても宜しいですか?」


「えぇ!!商談や仕入れもありますので5日後にお戻り頂ければ問題ありません。」


その言葉を聞いて首都の店舗を巡ってみる事に決めた


(クロノ待っていろ・・・必ず私が見つけるからな・・・)

そう心で決心しながら【ギスファール魔導国】の首都城内を前にした

いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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