【初投稿作品】自己紹介Ⅰ
投稿頻度少ないですが、1回分の文量も少ないです。
それにも関わらず、私の小説を待ってくださる方、心からの感謝を。
「では自己紹介を!」
「彼女」が赴任してきて、初めての授業で「彼女」はそう切り出した。生徒が順にテンポよく自己紹介をこなす中、僕の聴覚は機能していなかった。
後々、「彼女」から聞くのだが、人間は同時に動作を行うことが難しいらしい。
物理専門のはずなのに、生物の分野にも詳しいのか…。いや、これくらい一般常識なのか…。いや、そんなことは、まぁいい…。
運動しながら計算するのは難しい。集中していると胃は活発にならずお腹は鳴らない。
とか言われたが、「彼女」がそんな話をしているとき、僕のお腹が鳴ったことはいまだに「彼女」には内緒だ。
僕は、他の生徒が自己紹介をしている時、耳ではなく脳を動かしていた。必死に考えていた。「何を喋ろうか…。」と。
「彼女」とのファーストコンタクトだ。非常に重要だ。
ん?なぜ、こんなに必死に自己紹介ごときに脳をフル稼働させているのだ?当時は全く気づかなかったが、思い返して気づいた。
「これだけ必死に自己紹介を考えていた僕は、この時すでに「彼女」に恋していたのだ。」と。
続きます。
ってか、どうやったら小説って、読み手の目にとまるのだろう…。