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#4 彼女は楽しみました。

#4 彼女は楽しみました。

 時刻は午前9時30分

 普通ならば学校に行っている時間だが・・・


「あの〜、雄二さん。これから何処に行くんですか?」


 ぼーっとしていると遥華が俺に話しかけて来た。


「えーっと、遊園地とか? ・・・・・・て言うか何で俺の名前知ってるの⁉︎」


 遥華は知ってて当然の様な顔をしていた。


「だって、ダンボールに書いてありましたし」

「そ、そうか」

「そんな事より、早く、遊園地って所に行きましょ」


 その言葉を聞いて、少し違和感を感じた。


「なぁ、遥華もしかして遊園地行った事ない?」

「実は、そうなんです」


 そんな事があり得るのか。

 見た感じた、遥華は年齢だと一回は行った事があるはずだ。

 一体、ここに来るまでに何があったんだ。


「えっと、遊園地って言うのは、乗り物や遊具がある施設の事だよ」

「それは、楽しみです!」


 そんなこんなで10分ぐらい歩くと遊園地が見えて来た。

 平日の所為か人は余り多くない。

 取りあえず、入場料金を払い、中へ入った。もちろんVmで。

 俺は園内の地図を広げた。


「遥華。何処か行きたい所あるか?」

「えっと、このジェットコースターって言うのがいいです」


 いきなり、絶叫系か。まぁ、すぐに怖くなって他の乗り物に行くだろう。

 そう思いながら、ジェットコースターへと向かった。


「わくわくしますね!」

「そ、そうだな」


 そうしている内にジェットコースターは発車した。

 ガダ、ガダ、ゴト、ゴト。

 ザァ〜〜


「きゃあーー」


 わずか、30秒だったジェットコースターは俺の意識を遠ざけてしまった。

 これで終わると思っていたが、俺の考えは甘かった。


「雄二さん。もう一回乗りましょ!」


 その輝いた目を見ると、断る事が出来なかった。

 その後計15回に渡る地獄の様な時間を過ごした。


「大丈夫ですか?」

「ああ、少し休めば大丈夫だよ」


 気づけば時間は閉店前まで近づいていた。


「雄二さん。最後にあれ乗りませんか?」


 それは観覧車だった。

 だが、遥華の言葉は少し遠慮がちなだった。


「良いよ。乗りに行こう」


 観覧車はゆっくりと上に上がり、頂上に上がると綺麗な夕焼けが見えた。


「綺麗、ですね」

「そうだな」


 観覧車は徐々に終わりを告げていた。


「あ、あの! 今日はありがとうございました。私なんかの為に」

「気にしないでくれ。それに俺も楽しかったし」


 観覧車が終わり、園内から出ようとした時だった。


「雄二さん。私・・・」

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