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忘却オルゴール  作者: たかだ よしまさ
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戦況手記 1

9月15日

我が城が攻撃を受け敗走から三日目の晩を迎えた。兄弟達は皆ちりぢりに逃げたが無事だろうか?。真面目に生きてきたのに、あの日から俺達の生活は一変してしまった。いや、今は嘆いていても仕方がない。やつらがもういない事を祈って我が城を目指すことにする。






9月18日

我が城を目指す道すがら、兄弟のひとりを見つけた。明るくていつも面倒な仕事を率先して引き受けてくれた良い奴だった。健康そのものだった脚はちぎれ、快活な笑顔がまぶしかった顔は想像を絶する圧力の前に空き缶のようにへこんじまっている。敗走の最中襲われたのだろう、こんなむごい殺し方、やつら以外にできるわけがない。すまない兄弟、俺にはどうすることもできない、お前がもう見ることのできない我が城を目指すことぐらいしか。






9月21日

今思うとつまらん人生だった。女王の側近なんてのはもちろん、兵団にも入れなかった。いや、俺はわかっていたつもりだ。どんなに真面目に働いても、どんなに努力しても天才に凡人は敵わないと。適材適所、天才には天才のポスト、凡人には凡人のポストを全うするように遺伝子には刻まれているのだと。わかっていたからこそ、真面目に雑用を全うしてきたのに、、、、あのいつもエリート風を吹かしてた兵士達は何だ?真面目に働いていた俺達を散々見下してきたくせに、いざとなるとまるで女王に追いすがるように城から逃げ出しやがって!。女王はご無事だろうか?。早く我が城の領内に入らなくては。



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