天使の宿命2
(宿命…ね。)
黒華は改めて天使の宿命を突きつけられ、落ち込んでいた。
それに、黒羽になにも言わずに行ってしまったことも後悔していた。
「はあ。仕事しなきゃ。」
黒華は頼まれた悪魔を探した。
数十分飛んでいると、まだふらつきながら飛んでいる悪魔を見つけた。
どうやらそいつは黒華の探していた悪魔だった。
「見つけた…」
黒華はその悪魔の羽根を掴んだ。
「イタッ!何すんだ!!」
小さな悪魔は黒華をにらんだ。
だが、黒華を見た瞬間体を硬直させた。
「なによ、あんた人のこと化け物みたいな目で見て。」
黒華はその目がとても嫌だった。
「お前は漆黒の黒華!僕はあんたじゃない、小悪[こあ]だ!僕を離してっ…殺さない、で」
小さな悪魔はブルブルと震えていた。
黒華は心を鬼にした。
「うるさいわね。消えて。」
そう言って黒華は魔法を使って小悪の羽根を引き裂いた。
そして、魔法で作った剣で小悪の体を切り裂いた。
「う、ああああああああ」
小悪の悲痛な叫びが響いた。
黒華は心が張り裂ける思いだった。
そして、自分が天使じゃなかったらと願った。
黒華の目から涙がこぼれ落ちた。
そして黒華は悟った。
これが天使の宿命なのだと。
そして黒華が飛び立とうとしたとき、後ろで声がした。