総理大臣の任期は無期限!?
日本の内閣総理大臣は、
1年や1年未満でコロコロ変わる事が多く、
世界での印象はかなり薄い。
俺の前の内閣は半年で終わった。
日本の首相は、弱過ぎる…
そうなってしまう理由はいろいろとあるが、
俺の内閣は、任期満了までしっかりやる予定だ。
んで、1期だけで伝説を残して去る…
今のところ、そんな妄想をして、
職務に励んでいる。
ところで… そういえばお前らは、
総理大臣の任期が何年か知ってるか?
まさか知らないとか?
ありえんてぃ…
実はない。
まあ、これは議院内閣制の特徴だが、
日本の総理大臣には任期がない。
任期がない 日本の首相は、人気もない…
思わず一句読んでしまったが、
憲法にすら定められていない。
では、首相の地位に永遠にいられるのかと言えば、
もちろんそうではない。
総理大臣の一期の任期は、
最大で4年である。
それは、憲法に次のように定められているからだ。
日本国憲法 第70条
内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は総辞職しなければならない。
俺が総理大臣になった時の事を覚えてるか?
衆議院の解散があって、総選挙やって、
内閣が総辞職して、俺が総理大臣になった。
内閣は、この定めのために、
否応なく、衆議院選挙の後は
総辞職させられるのである。
それで衆議院の任期は最大で4年。
だから、総理大臣の任期も最大で4年なのだ。
ただ、再選を禁止する条項はない。
だから、選ばれ続ければ、
無期限に首相をやってもいられる。
しかし、世界では、
大統領や首相の多選を禁止している場合がある。
例えばアメリカの場合、
3回以上の大統領の多選を禁止している。
アメリカ合衆国憲法
第22修正 第1節(1951年成立)
何人も二回を超えて大統領の職に選出される事は出来ない。(以下省略)
つまり、アメリカの大統領は、
2回までしか大統領にはなれないのだ。
しかも、アメリカらしいと言えばらしいが、
大統領の任期に関して、
憲法でここまで定めている。
アメリカ合衆国憲法
第20修正 第1節(1933年成立)
大統領及び副大統領の任期は、本条の承認が無ければ任期が終了すべき年の一月二十日正午に終了し…(以下省略)
任期終了の時間まで指定しているのだ。
契約社会のアメリカらしい憲法だ。
ただ、これを聞いて、
もし大統領が任期途中で辞めたり、
死んだりしていなくなったらどうなるのか?
…と、当然の疑問を持つ人もいただろう。
その場合は、副大統領が、
任期満了まで大統領を務めるなど、
大統領代行のシステムは出来ている。
日本の総理大臣のシステムも、
時間まで指定しろとは言わないが、
このくらいしっかり定めた方が良いだろう。
ちなみに余談だか、
戦後、一度も参議院議員の総理大臣が
1人も誕生していない事は知っているだろうか?
全て衆議院議員から、
総理大臣は選出されている。
別に、憲法をはじめとして、
参議院議員は総理大臣になれないという
法律的な制限があるわけではない。
しかし、参議院は、
良識の府を自認しているので、
国政を監視する立場として、
総理大臣は輩出しないという事になっているようだ。
なお、参議院については、
無用論を唱えている人もいるが、
これも、政治のシステムに関する無知がなせる技なので、
あとで機会を設けて参議院についても
触れていく事にしたいと思っている。
話を戻そう。
俺は、序章でも語ったと思うが、
議院内閣制は廃止して、
総理大臣は、国民の直接選挙で
選ばれるようにするべきだと考えている。
そして俺はここで、
首相を直接公選する制度として、
太閤制を導入するべき提案したいと思う。