第一話、聖女さまと聖騎士くん。
ある日、聖女さまと護衛である聖騎士くんが孤児院に慈善活動に来ていた。
~~聖騎士くん、SIDE~~
――なんて清らかなんだ、聖女様――
小柄な聖女様の後ろに立ちながらしみじみと思った。
ああ、孤児院の子供と楽しそうに遊んでいる聖女様。
女の子が首に抱きついた。
聖女様、いや聖母様かっ。
「あら、聖騎士くんも一緒に……」
こちらに手を差し伸べてきた。
お歳は知らないが、幼く見える顔立ち。
小さな手に小柄な体。
豊かな母性をたたえる胸部ゲフンゲフン。
――はっ、僕は聖女様になんてよこしまな思いを――
顔が少し熱い。
「ふふ」
穏やかに笑われる聖女様。
聖騎士としておつかえ出来る喜びに打ち震える僕。
笑顔に見とれていると、
「さあ」
と近づいてきて僕の手を取る聖女様。
――あああ、自分の手を、おそれおおいい――
「一緒に、遊びましょう」
手を引かれ子供たちの中へ。
「せ、聖女様っ」
ああ、柔らかいもののあいだに腕が。
頬が体が熱い。
僕は今、全身真っ赤になっているだろう。
~~聖女さま、SIDE~~
私は聖女。
二十六歳独身よっ。
この世界の結婚適齢期は二十歳までね。
完全に行き遅れよ。
平民で孤児だし、婚期を完全に逃してしまったの。
でもっ、今度来た聖騎士くんは何と十六歳っ。
初々しいわ~~。
ものにするわよ~~。
目指せ寿退社っ。(←退社?)
さあっ、孤児院の子供たちと遊んで聖騎士くんにアピールよっ。
言うほど子供が好きではないけどねっ。
「あら、聖騎士くんも一緒に……」
聖騎士くんに手を伸ばしたわ。
さあっ、子供たち、お菓子で買収したんだから、協力するのよっ。
「ひっしだね、せいじょさま」
首に抱きついてきた女の子が耳元で言うわ。
なんだかんだ、この子たちと付き合いは長いのよ。
「ええ、いくわよっ」
小声で返したの。
女の子を下ろして、聖騎士くんに近づくの。
手を伸ばしたわ。
ふふふふん
片腕で下乳を上げたら、チラ見したわね。
男性のその手の視線は女性にもろバレよ。
バッチ来いよっ。
少し顔が赤くなったわね。
「ふふ」
……攻め時かしら⤴
手を取るの
はさむわっ
どうっっ
二十六歳、合法ロリ巨乳スペシャルアタック!!
「せ、聖女様っ」
あら、可愛い声。
オッケ、全身真っ赤ね。
「一緒に、遊びましょう」
のがす気はないわよ~~~
「ぐふふ」
「せいじょさま、わらいかたがキモい」
再び、抱きついてきた女の子が耳元で言った。