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10話.[なんか難しくて]

「おめでとうございます」

「ありがと」


 今日は久しぶりに順子とふたりきりだった。

 別に和泉に内緒で会っているというわけではないから気にする必要もないだろう。


「私はあのお泊りをした付近で決めるものだと思っていましたが」

「うーん、なんか難しくてね」


 確かに雪那が言っていたように変に遠慮する癖があるし、そのくせ他を優先しすぎていると拗ねるし、逆に意識するとまた変に遠慮するという無限ループだった。

 けど、なにより不安だったのはあの子の気持ちが分からなかったから、かな。


「そういえばわたしのこと怖くなくなった?」

「はい、それに紗絵さんと和泉さんがいてくれるおかげで教室にいるのも悪くないと思えてきましたからね」

「実は和泉のことが好きだったとかないの?」

「お友達として好きですよ、けれど私がそういうことを求めてしまったら相手を不幸にさせてしまいますから」


 そういうものかな、勝手にそういう風に考えられる方が気になると思うけど。

 でもまあ本人がそう言うなら仕方がないか、生き方が違うのは一緒にいてよく分かったことだしね。


「そっか」

「はい、だから気にせず和泉さんといつまでも仲良くしてくださいね」

「そだね!」


 願望かもしれないけどずっとこの関係のままでいたい。

 あの子の隣にいるのは雪那ではなくこのわたしがよかった。

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